【ヒロアカ】【第五人格】我が個性、我が人格 (ページ17)

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『…不気味ですよねー。』

自身の個性にそんな評価を下す竪琴。それはまるで探りを入れている此方の様子に気づいて皮肉を言っているような、そんな態度だ。

…いや、実際のところはもう勘付かれているのかもしれない。
それをわかった上で彼女は、答えているのだとしたらますます彼女の事が分からない。

彼女の元担任教師の言葉の意味がこの時、何となくわかった気がした。

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彼女の特殊入試推薦を受けて、雄英は一度彼女の担任になったことのある中学校教師に彼女の素行から成績、人間性や個性についても深く尋ねた。

中学校1年から3年の、担任教師3名。

彼等は決まってこう言うのだ。

＿＿＿素行も成績も良い優秀な生徒であることは間違いない。
が、何を考えているのか分からない。
彼女は極端に他人への興味がないのだ。

それと個性も相まって、中学生としては少し不気味な生徒だった、と。

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『んー、どこから話しましょうかねー。』

コミュニケーションスキルに問題がある訳ではないだろう。人間性も嫌われる要素の少ない…それこそ普通の女子。

『私の中には荘園という所があって…』

ああ、そうか。だからこそ彼女にどこか違和感を感じたのだ。

極端に話すことを嫌う事もなく、独りでいるのを好んでいる訳でもない。

それだというのに、彼女は…

…Aは、一度も他人に興味を持たなかった。
たったの一度も他人を必要とした事がなかったのだ。

他に例のない個性。
極端でざっくばらんな精神。

人間として生きる上での明らかな確執は大きな歪みとなって…

彼女の対人関係の場を、完全に飲み込んでいた。