接触恐怖症 ページ30
彼はそう言うと勢い良く私の手を振り払う。私はそういえば彼が接触恐怖症な事を忘れていた。ナイトメアから話は聞いていたが完全に忘れていて私は再びやってしまった、という気持ちになる。
彼が私を見て私が触っていた事を理解すると彼は起き上がり、少し居心地悪そうに言った。
エラー「....急に大きナ声出しテすマなイ。飯が出来たンダよナ?」
A「はい......あの、ごめんなさい。無意識に触ってしまって......」
私が申し訳なさそうに言うと彼は私を見て少し悩む様な顔をしてから、次の瞬間私の頭を撫でてくる。私は彼が接触恐怖症なのに何故自分から触るのかと驚いていると、彼がその疑問に答えるかのように言った。
エラー「別二、気にシてなイ......俺が何デお前を撫デれてイるのカ、気二なル様だナ?俺は自分から触る分には大丈夫なんダ、逆に触れルのが嫌ナだけデ」
なるほど....接触恐怖症は潔癖症とも似ていると思われがちだが、潔癖症と違うのは接触恐怖症の人は自分から触る分にはそこまで問題は無い人が多い
と聞いた事がある。彼も自分から触られる分には大丈夫な人の様だ。
エラー「っと、オ喋りハこノ辺にしテおいテ飯を食べに行くカ」
彼は私の頭から手を離し、部屋を出て行ってしまった。
私は彼に初めて触れられた感覚が忘れられず、また撫でられたいななんて心の中で思ってしまう。
A「とりあえず、戻るか」
私はそう言ってリビングへと足を進めた。するとそこには既に皿を洗っているクロスや、既に食べ進めている彼らがいた。普通全員集まってから食事を始めるものでは無いのか、と思ったがよく考えたらここは日本どころか異世界なので「いただきます」と言って食べる様な習慣は無いと気付く。
ナイトメア「お、やっと戻ってきたか」
そこには食事を既に終えただろうナイトメアがリビングにソファに座っていて、戻ってきた私を見て声を掛けてきた。
A「皆を起こすだけで大変なんだけど....全然起きない」
私がそう言ってため息を吐くとナイトメアが笑って返す。
ナイトメア「はは、そうか。それは災難だな」
そう言って他人事の様に言い放つナイトメアを無視して私は食事をしているエラーさんとキラーさんの間の席に座る。
キラー「あ、A遅かったね!今丁度AとEXP狩りで何処に行くかこいつと話してた所だよ!」
そういえば昨日、食事中に明日EXP狩りを行くと言っていたことを思い出す。その明日というのが今日だ。
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インクサンズになった(インクめっちゃ推しとインク推しの人) - 新しい物語待ってます!頑張って! (2021年9月7日 22時) (レス) id: f700950663 (このIDを非表示/違反報告)
しろねこ(プロフ) - インクサンズになった(インクめっちゃ推しとインク推しの人)さん» ただいまです!!! (2021年9月7日 5時) (レス) id: c92b735098 (このIDを非表示/違反報告)
インクサンズになった(インクめっちゃ推しとインク推しの人) - お帰り!!! (2021年9月6日 22時) (レス) id: f700950663 (このIDを非表示/違反報告)
腰山愛咲 - 戻ってきた!!おかえり! (2021年9月6日 9時) (レス) id: b909f8e853 (このIDを非表示/違反報告)
しろねこ(プロフ) - もっちーさん» 大変お待たせしました!!!復帰しましたので、続き書いていこうと思います! (2021年9月4日 3時) (レス) id: c92b735098 (このIDを非表示/違反報告)
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