私の日常は、辛いようで輝いている、そんな日常です。

第二話 ページ3

Aside ღ




久しぶりに昔のことを思い出す。




今は自分の部屋だから、



泣いちゃってもいい、よね...






『...ﾋｯｸ...うぅ、お父さん、お母さん...』





ある思いが私の心を駆け巡り、

涙が止まった。




お母さんが死んだからお父さんは死んだ。



じゃあ、お母さんは何故死んだ？





そう、心音が産まれたから。





お父さんとお母さんを殺したのは、









心音だ。






ｺﾝｺﾝ




扉を叩く音がした。




『...どーぞ』





心音 「入るねー！おねーちゃん！


苺食べるぅ？」





心音。








一瞬頭が真っ白になる。が、




『いらない。それだけなら、早く出てってくれる？』






あぁ、私、最低だ。





心音 「そ、そう。



じゃぁ！お、お邪魔しましたぁ〜」





心音は、音を立てずすっと扉を閉めた。







両親を亡くしたことでぽっかり開いた



心の穴。


私が名付けた心音との失われた関係。






これは、兄さんにも話せないな。





姉さんは心配してくるだろうけど...






『な、なんで...』




引っ込んだはずの涙が、信じられない量で出てくる。




『やだよ、心音...お父さん、お母さん...』







すると、すごい勢いで扉が開き、姉さんが


抱きついてきた。




『ね、え、さん...』





綾 「ごめんねA...！


気づいてあげられなくて！


私いっつも鈍感でごめんね！A...」





姉さんも泣き出す。






兄弟だけの家は、大人の頼もしさも感じられない。



でも、姉さんも頼れる...








しばらくは、姉さんの愛に甘えていいの、かな？

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