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漆拾漆.「目覚め」 ページ32

***






次に私が目を覚ましたのは、知らない場所だった。






でも…怪しい気配も、危険な気配もしない。


私はベッドから体を起こした。







『……っ、』








全身に広がる激痛と、息苦しさで顔を顰めた。




……私、どうやってここに来たんだっけ。




あの女の子に引きずられて、善逸とか患者さん(?)が沢山いるところに連れてこられたのは覚えてる。




でもそこからの記憶が、嘘みたいにない。









『………』









でも、体中に巻かれた包帯と、薬品の独特な匂い。

多分だけど、病院とかそっち系の施設にいるはずだ。









痛みが少し引き、私は視線を変えた。

横を向くと、伊之助と善逸も眠っていた。









『よかっ…たぁ……』









よかった。助かったんだね、2人とも。

本当によかった。









2人の怪我の様子は、見たところかなり重症みたいだけど…呼吸もある程度は安定している。




……炭治郎は?


禰豆子ちゃんも…









…………あ、そうだ…私、禰豆子ちゃんと女の子から逃げてて、その時私が倒れて…



なんか、鴉が「炭治郎と禰豆子を拘束して本部に運べ…」的なことを言っていた気がする。



…ってことは、2人とも拘束されちゃったってこと?









「あ、神楽月Aさん…ですよね?」





『は、はい!!』









考え込んでいると、当然声をかけられた。









「目が覚めたんですね!良かったです!」





『はい…』









正直、あまり状況は掴めていないが、私は微笑んでおいた。









『あの…ここは?私、山で倒れたはずで…』






「ここは蝶屋敷です。」






『…蝶屋敷?』






「はい。

本来ここは、胡蝶しのぶ様の私邸なのですが…しのぶ様のご意向で、ここを負傷した隊士の治療所として解放してくださってるんです。」






胡蝶しのぶ様……あの時、私と善逸を助けてくれた人か。



すっごい美人の人。









『……あの』





「はい?」





『冨岡さん…って、いますか?』





「え?と、冨岡さん?!
いませんよ…!!」








……そうですよねぇ。





私は少し後悔をした。

…あの時、昔助けて貰ったお礼を言っておけばよかった。






もう二度と会えないかもしれないのに…私は馬鹿なの?


うん、馬鹿だね?!








私は溜息をつき、もう一度ベッドに横になった。

漆拾捌.→←イメ画です(読み飛ばし可)



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ひかり(プロフ) - craneberry1223さん» すいません!直しておきました! (2019年10月19日 11時) (レス) id: c753592d54 (このIDを非表示/違反報告)
craneberry1223(プロフ) - 伊之助と村田のセリフ直してください。全部、伊之助になってます (2019年10月19日 10時) (レス) id: 1013b94a43 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年9月29日 1時) (レス) id: c753592d54 (このIDを非表示/違反報告)
- 続きが楽しみです!頑張ってください! (2019年9月29日 1時) (レス) id: 193d98d6bf (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 吹雪咲彩さん» ふぶちゃーん!!ほんと?!ありがとう(*^^*) (2019年9月28日 12時) (レス) id: c753592d54 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひかり | 作成日時:2019年9月23日 15時

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