守り神は隙が無いようで【鬼滅の刃】

拾漆. ページ19

「いつ私が貴方を好きだと言いましたか？！

具合が悪そうに道端で蹲っていたから、声をかけただけでしょう？！」








？「え、ええええええ？！

俺のこと好きだから心配して声掛けてくれたんじゃないのぉお？！」








…そんなわけないだろう。








「私には結婚を約束した人がいますので絶対にありえません！！

そこまで元気なら大丈夫ですね！さようなら！！」








？「ま、まって…！」







それでもなお、彼女を引き留めようとする金髪の少年。









炭「おい…！もう辞めろ！」






？「な、なんで邪魔するんだ！お前には関係ないだろー？！」






炭「……」







？「なんだよその顔！！


やーめーろーよー！！なんでそんな別の生き物を見るような目で俺を見てんだァァ？！




お前ー！責任取れよ？！お前のせいで結婚できなかったんだから！」








炭「……」








？「なんか喋れよっ！！」









そう言われても、もう俺にはこの生き物を理解するのは難しい気がする。









？「いいか？！俺はもうすぐ死ぬ！
次の仕事でだ！


俺はな…物凄く弱いんだぜ？！舐めるなよ！

俺が結婚できるまで、お前は俺を守れよな！」









炭「俺の名は竈門炭治郎だ！」









善「そうかいごめんなさいね？！


俺は我妻善逸だよ、助けてくれよ炭治郎〜！！」









炭「助けてくれって、何なんだ？！
なんでそんなに恥を晒すんだ！」









善「言い方酷いだろ？！

女に騙されて借金したんだよ！借金を肩代わりしてくれたじじいがそだてだしたのー！




毎日毎日、毎日地獄の鍛錬だよ。死んだ方がマシだってくらいのぉー！！


最終選別で死ねると思ったのにさ？運良く生き残るから未だに地獄の日々だぜ！！







わーーーーっ！怖い怖い怖い！！

どーせもうすぐ鬼に食われて死ぬんだ！
生きたまま耳から脳髄を吸われてぇぇぇえ！！







いーーーーやぁぁぁぁーーーーーー！！

たすけてぇぇぇえ！！」









『………うるさい。善逸』









その時、真後ろに見覚えのある少女が立っていた。





特徴的な黒い狐面。


片方の耳に付けられた、大きな鈴。


それに加えた、美しい容姿……








チリン、と鈴から音がする。









『…！炭治郎！！

私の事…覚えてるかな？』






炭「覚えてるよ！神楽月A…だよな！」

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