演技派少女Part12【イナクロ】

揉め事 ページ11

side無し




「行くぞ！！」


「「「おう！！」」」



武器を片手に少年たちは立ち上がる。




「どこに行くの？」



「ハッ、決まってんだろ？こいつでひと暴れてくんだよ」



「ダメよ、ガロウ…あの下等な人間達とは、ラグナロクと決着を付けることになったはず」



「…だからなんだってんだ」




少女の方とは打って変わって、少年たちの方はそんなにラグナロクを意識していないようにも見える。





「私達の目的は破壊じゃない…私達がいかに優れているか、奴らに知らめることよ」




「ふっ…なにが知らしめるだ。甘っちょろいこと抜かしやがって…まさかアイツらが俺たちにした仕打ち、忘れたわけじゃあるまいな…？

奴らにはそれ相応の恐怖を恥合わせてやるんだよ！！」




「どうしても行くの…？」




「貴様の指図は受けねぇ！！」




少女は力を使い、少年の1人をぶっ飛ばした。




「言ってわからないなら、こうするしかないわ…」



「「「…！！」」」


「貴様…舐めんじゃねえ！！」




「…っ！！」




「ほらほらどうした優等生！それでも狙ってるつもりか？！」




少女の攻撃は当たらず、少年が掴みかかろうとしていた。

だが諦めたのか、少年の方から離れた。



「ﾁｯ…今度はそうはいかねぇ…その済ました面、ぶっ飛ばしてやる！」




…いや、まだ諦めていなかった。


もう1度少女に向かっていくその光景を、ほかの人達は若干呆れたような様子で見ていた。




S「なんだい、また揉め事？」




その少年の声に、皆は顔色を変える。



S「ガロウ、メイラ。」



「違うんだサリュー…これには理由が！」



少しSARUが睨むと、あの乱暴な少年は黙り込む。



「すまない…俺が悪かった」




S「…分かればいいんだ。」



メ「で、エルドラドの様子は？」



S「雷門と手を組んだ。
ラグナロクに向けて、エルドラドと雷門の混成チームを作っている。

そんなことしても、僕たちには勝てっこないのにねぇ。」




SARUという少年は、余裕そうにそう言った。




S「あぁ…そうだ。ここでみんなにサプライズニュース」



メ「…なにかしら？」




S「フィールドの天使様…全てを包み込む、守りの力の持ち主。

ラグナロクで戦うことになりそうだよ」




その言葉に、全ての少年少女は顔を上げた。




メ「そんな…嘘でしょう？」

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