演技派少女Part7【イナクロ】

和服 ページ15

西暦1554年

点文23年 尾張の国



『………ここが尾張の国。』



私は大きく息を吸い込んで吐き出す。


なんか綺麗な感じがするなぁ…。



岡の上から見える景色は、現代の建物とはやはり違った。




神童「……A。霧野のことなんだが…」



『…………霧野先輩がどうかしましたか？』



私は貼り付けたような笑顔を神童先輩に向けた。



その時、後ろから天馬が飛びついてきた。



天「ねえ！A！街の方に行ってみない？」



『おお…！いいね！』



剣「…下手にうろつくとまずいんじゃないか？」



私の左隣にいた剣城君が私と天馬に向かってそう言った。



ワ「たしかに！今のお前達の格好では、目立ってしまうなぁ……ならば！！
ワンダバスイッチ…オン！」




ワンダバが何かのスイッチを押した途端、皆の服装が変わった。



葵「素敵……！」


マネージャー組は、凄いはしゃいでいる。


女の子だなぁ…。




信「なんかそれっぽくなってきた…！」



錦「うむ！」



『錦先輩似合いすぎです……』


天「うんうん！」



もうほんと、この時代に最初からいた人って言われても違和感がないくらい似合っている。



錦「そうか？わしも同感ぜよ！」



錦先輩は、ニカッと白い歯を見せて笑った。



剣「江戸時代と…微妙に混合していないか？」




ワ「大丈夫だ！」




なんの根拠か知らないが、自信ありげワンダバがそういって、キャラバンをまた何かのスイッチを押して隠した。





葵「それにしてもA……和服似合うね！」



茜「この時代の本物のお姫様みたい！」



パシャパシャパシャ！！

茜さんが、速攻で写真を撮ってきた。



水「たしかにそうだな！」



『…えーと、ちなみに茜さん？その写真どうするつもりで…』



茜「霧野君や、Aちゃんファンに売るの！」



……なんか転売されてる。やだ怖い。



ワ「では！早速街に出てみるかぁ！！」




・



・



・


天「うわぁぁ…！これが昔の日本か…！」



信「見て見て！時代劇みたいですごいよ！」





私は周りを忙しなく見渡している。



す、すごい……！普通ならこんな景色見られないよね…！？

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