演技派シード【究極の絆グリフォン】【劇場版】 (ページ31)

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ゼロページ31

牙「えーーー…ｺﾞﾎﾝ。いでよ！究極の戦士達！！」

牙山は一呼吸置いてから、腕を振り上げた。

そしてどういう仕組みなのか、両サイドから紫と黄色の光が中央に集まり、私たちの目の前に落ちた。

明るい光に目を凝らして見てみると、何人かの人影がみえた。

『…白竜！シュウ！』

おそらくこのチームは、アンリミテッドシャイニングと、エンシャントダーク…2つのチームが混合されて出来たチームだ。

白竜は…まあ、フィフスセクターのシードだからここにいるのは分かる。

だけど気がかりなのは、シュウ達「エンシャントダーク」のチームメンバーが混じっていることだ。

天「どうしてシュウまで…」

狩「洗脳されてるのかもよ…」

確かにそれには一理ある…と思っていたが、そんな期待は…すぐに打ち消された。

シ「誤解がないように言っておくけど…僕は自分の意思でこのチームに参加している。」

牙「究極の力を求める、プロジェクトゼロについて話てある。アンリミテッドシャイニングと、エンシャントダークはそれぞれ別に訓練を受けてきた。
君達が森でエンシャントダークと戦ったのも、計画の1部だった。」

…なるほどね。元からエンシャントダーク…シュウは、フィフスセクターのシードだったってこと？

…いや、でもシュウは最近エンシャントダークに入れてもらった…って言ってたはず。

だけどこのチームにいるとなると……。

牙「…本当はこのプロジェクトゼロに、お前…望月も参加させるつもりだったが…。
それは無しになった。」

そういって牙山は、ちらっと白竜に視線を向けた。

牙「光と影、静と動。プラスとマイナス…そのふたつが融合した時、究極のチーム、ゼロが完成する！」

さっきまで静かだったスタジアム内が、「フィフス！フィフス！」という声で溢れ出した。

…ったく、どんな洗脳したらこんなことになるのよ。

「Aー！！！天馬ーー！！」

声をした方を振り向くと、広い檻に閉じ込められている葵ちゃんの姿があった。

『っ…。葵ちゃん！絶対勝って助けるからまっててね！！』

葵ちゃんは不安そうな顔で深く頷いた。

フィフスセクター……。汚いことしかしないな。

『…シュウ、白竜』

白「…お前達はこの試合で負ける。それは決まっていることだ。」

シ「大切なものを守るためには…力が必要なんだ。それは君もわかってるだろ？」

『それは…』

…そして試合が始まった。