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今日の宮侑は凄かった。
サーブの調子はずば抜けて良く、何本もサービスエースを取っていた。
もちろんセッターとしての調子も良く、周りがいつもより見えているっぽかった。
私は大きな荷物を持って、宮侑の元へ向かった。
『宮くん』
「おお!……って、えらい荷物やな、どうしたん」
『これ、プレゼント。いらんかったらいらんで捨てて』
「え、俺にか?」
『うん、あとなー』
大きな絵を袋に入ったまま渡し、宮くんの正面に入り目を見つめる。
『––––––––宮くんが好きです。付き合って下さい』
「…は、」
みるみるうちに顔を赤くする宮侑。
『…あははッ』
「いや待て待て待て!え!?何で急に!?」
『コレ渡すときに言おう思うてたんよ』
「え、付き合います!むしろ俺が付き合いたいから!」
ガサゴソと大きな袋に手を入れ、それが何なのかが分かった様子。
「……絵か?」
『うん、左手で描いたんや。…一番最初に見せたくて』
その絵を取り出すと、急に泣き始めた。
『え、何で!?』
「……………俺、こんな幸せでええん?…俺のことこんな綺麗に描いてくれる奴、こんなん、…絶対に、」
『もお、涙出過ぎや』
「好きや」
絵を置き、そのまま私に抱きついた。
「俺と一緒に二人で幸せになろな」
『……うん、好きやで』
「かんわい!無理!何なんもう!!!!この絵家宝決定や、もう誰にも触らせへん」
そして宮侑の家には、でかでかと宮侑本人の絵が飾ってあることがバレー選手の間で有名になった。
その絵に近付こうとするとものすごく怒られるとか。
fin
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池田(プロフ) - 茜さん» 返信遅くなってしまい申し訳ありません。そう言っていただけて本当に嬉しいです。ありがとうございます! (2022年10月21日 13時) (レス) @page20 id: 7362264056 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - はじめまして。素敵なお話ですね!夢主共感できる部分も多く、楽しく読ませて頂きました。後で他の小説も読ませて頂きます。 (2022年9月8日 23時) (レス) @page20 id: 42242e81de (このIDを非表示/違反報告)
池田(プロフ) - ;; ・。・さん» 命はお大事に(?)!!!こちらこそ読んで頂いてとても嬉しいです!ありがとうございます!! (2020年12月8日 22時) (レス) id: 7362264056 (このIDを非表示/違反報告)
;; ・。・(プロフ) - くっそ尊すぎて死にそうになりながら見てます絶命しそう好きです素敵な作品ありがとうございます、、、、 (2020年12月8日 20時) (レス) id: faf8ccb6a1 (このIDを非表示/違反報告)
池田(プロフ) - 深月あかざさん» コメントありがとうございます!!^^ (2020年6月14日 20時) (レス) id: 7362264056 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:池田 | 作成日時:2020年6月6日 17時