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『北信介大先生』
「誰が大先生や」
『ヘルプミーなんです』
「はよ仕事終わらし。そんで昼聞いたるわ」
北大先生は私を甘やかせすぎなのでは?と思うほど優しい。
本当に神様じゃん。
––––––––そして頑張って午前の仕事に切りをつけ、昼食の時間となった。
「そんでなんやねん」
『日向のこと好きかもしれないです』
「ほうおめでとさん」
いや完結させようとするな!
『でも日向は恋愛とかしないじゃないですか!だから諦めるべきなのかなって。今ここで』
「まあ日向はバレーボール一筋って感じやもんな」
『もし日向の彼女になったとしても、私がいることで日向に迷惑がかかるかもしれないし』
有名な選手だから、マスコミとかに追われて余計に練習の邪魔になってしまったり、とか。
「でも好きなんやろ」
ああ、この人にはお見通しなんだな。
『––––––ハイ、日向のことが好きです』
「なら答えは簡単や。日向に好きになってもらって結婚すればいいだけ」
『け、っこん…それは早すぎません?』
「結婚したい女やと思わせればええんよ。そしたらマスコミも祝福ムードやろ」
『でも…』
「それに、日向はちゃんと考えとる。もし日向がお前と付き合いたいとか結婚したいって思ったなら、相当な覚悟がないと無理やってこともわかっとるはずや」
まだ、好きになってもらえてるかもわからないんですけどね。なんていう冗談のような言葉を言える雰囲気ではなく。
––––––––相当な、覚悟。
私にはその覚悟があるのだろうか。
そう考えてしまったらマイナスなことしか考えられなくなり、負のループ。
『わ、たし、無理かも、』
『私に覚悟がないです。だから、無理です』
そう言うと北先輩は驚いた顔をして、呆れたような顔もした。
「お前はただ、日向に充分な愛を与えるだけでええんや、支えるだけでええんや。日向を好きならお前にはできるやろ」
愛を与える?支える?
確かに、私にならできるかもしれないけれど。
『それは、私じゃなくても、できます』
ああ、何で私はこんな風に言ってしまうのだろうか。
お弁当を片付けて、北先輩を残したまま仕事場に戻った。
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ねこみや(プロフ) - めちゃめちゃ面白かったですありがとうございます尊い、、😭 (7月28日 7時) (レス) @page22 id: 3ca32de087 (このIDを非表示/違反報告)
なみぎし(プロフ) - 待って…?私おうちの部屋番号314号室…つまり日向と同居????(因みに姉の名前がひなたです) (2021年10月2日 4時) (レス) id: 13ff8af5fc (このIDを非表示/違反報告)
池田(プロフ) - さくらもちさん» ありがとうございます!!!(笑) (2020年4月23日 20時) (レス) id: 3d7dfa9c4b (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち - 翔陽…!よかったなぁ!面白かったです!笑笑 (2020年4月23日 20時) (レス) id: c2e5a10dd5 (このIDを非表示/違反報告)
池田(プロフ) - 柊さん» そう言ってもらえて本当に嬉しいです!ありがとうございます! (2020年4月22日 23時) (レス) id: 7362264056 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:池田 | 作成日時:2020年3月31日 22時