日向くん ページ5
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今日は翔陽達の他の1年との試合だ。
月島くんと山口くん。
2人とも面影があって少し頬が緩んだ。
月島くんも相変わらず冷たい感じだったけど、良い人だと知っているからお構いなく絡んでいる。
本人には少しうざがられているけど。
翔陽とはタイミングが合わず今日まで会えなかったのだ。
他の部員のみんなには会えたのに、何で翔陽だけ、とも思ったけど仕方がない。
私が体育館に着くと既にもう人が集まっていた。
『おはようございまーす！』
勢いよくドアを開ける。
するとすぐ目に入るオレンジ色。
–––––––––翔陽だ！
「……おはようございます！ってあれ、女子！？」
「あ、樋山さん、はよっス」
「お前知り合い！？いつの間に！」
「マネージャーいるって言っただろ」
…………翔陽、だよね？
面影もあるし何より髪色がオレンジ。
けれど出会ったあのときよりずっと弱々しくて、まだ発育途中という感じだった。
(………高校から始まった、ってこのことか)
以前翔陽が、俺は高校から始まったんだ、と言っていた。
初めてバレー部というチームでバレーをするのは高校からだと。
翔陽が高校からものすごく努力したというのは知っていたけれど、いざ本人を目の前にすると感慨深いものがある。
「俺、日向翔陽！よろしくな！樋山さん！」
" 日向翔陽っス。よろしくお願いします！ "
それでも変わらない笑顔が、そこにあった。
『よろしく！日向くん！』
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作者名：池田
| 作成日時：2020年7月3日 12時
