どこかで ページ26
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「––––ああ、どっかで見たことあんなと思ったのはアレか、結婚の写真」
『どうも』
「やっぱ高校生だと雰囲気ちげえからわかんねえわ」
そのあとは私の高校生になった経緯を話した。
黒尾さんはと言うと、
「春高のときに音駒で撮った写真見ててよ、もっかいみんなとプレーしてえなって思ったら、今から1ヶ月前くらいに若くなってた」
だから、私の存在を知らなかったのか。
『納得です。………戻る方法ってわかります?』
「多分だけど。自分のエネルギー全部注いで願い事したら戻る。俺はそうだった」
『自分の、エネルギー…』
「俺はもうこれからすぐ戻るつもり。
もしさ、戻ったら、連絡し合おうぜ」
『はい、そうしましょう』
自分のエネルギーってなんだ。
黒尾さんは多分それを自分でわかってるんだ。
即ち自分の可能性を自分で自覚しているということなのか。
翔陽の熱が下がったら、もう一回告白してちゃんと振られよう。
そうしたらきっと、戻れるような気がする。
大人になっても、高校生でも、翔陽の魅力に惹かれてしかいない。
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作者名:池田 | 作成日時:2020年7月3日 12時