く り か え し 【 Reo.S 】

幸せな(過去編) ページ7

.






勝手にすれば、なんて言ってぶっきらぼうに聞こえるけど
玲於の顔は赤く染まって、繋いだ手にはしっかりと力がこもってる



正直美月先輩のことは気になるけど
玲於が隣にいてもいいよって言ってくれてる
今はそれだけでいいや



『………玲於？』



なにか言いたそうに口を動かす玲於
どうしたの？



「あのさ、」


「………そんな不安なら一生俺の隣にいれば？」



『…………っえ！？』

「2回も言わないから」


『え！！？え？？？』




それって……それってさ…
そういうこと？？



『ねぇ、玲於』


「見んな」



耳まで真っ赤な玲於
本当に？？



『玲於、顔真っ赤だよ！』

「うるさ」
「お前は顔緩みすぎてブスになってる」


『ブスは余計でしょ！！』
『だって緩んじゃうんだもん』



「ニヤけるほど嬉しいですか？」

『嬉しいです！！』

「俺の事好きですか？」

『大好きです！』




大学のいつもの帰り道

手を繋いで2人で歩く


周りには相当なバカップルに見えているだろう私達



「俺も好き」




『え！！？ねぇ！！もう1回！！』

「は？無理」


「もう絶対言わねぇ」



『いたっ！』



悪戯っ子な笑みを浮かべ私にデコピンを繰り出した



「ばぁーーか」



2人、顔を見合わせて笑い合う




こんな幸せな時間がずっと続くと思ってた



ずっと玲於の隣は私なんだと




勘違いしてたんだ








.

いつもの朝→←誤解(過去編)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す