プロジェクト ページ40
.
『おはようございます』
「おはようございます」
受付の人達に挨拶をし、エレベーターに乗り込む
メッセージアプリのトーク画面を開き
今朝送ったメッセージを読み返す
"おはよう!会議あるから先に会社行くね
起こせないけど寝坊しないように!!"
『………これで、いいんだよね』
まだ既読にならないトーク画面を閉じ、ため息をつく
"
『何もかも戻ろう』
『今日の事も…忘れて…今日は、何も無かった』
『私達はいつも通り…ここで会って身体を重ねる』
『……それだけの関係』
"
忘れるどころか鮮明に覚えている
私に向ける表情、しぐさ、吐息でさえ
全てが特別なものだった
『何で…あんなこと言っちゃったんだろう』
私が強かったら
美月さんに堂々と張り合えたなら
きっと素直に好きって言えた
そしたら、今頃私達の関係に
名前がついていたかもしれない
エレベーターが目標階に着き扉が開く
丁度その時目の前を通った同僚と目が合った
『おはよう』
「あ、おはよう」
「今日はやいね?」
『会議なの』
「あ〜〜!例の?」
『……うん?例の、って?』
「え、知らないで来たの?」
『部長にとりあえず来いって言われて』
「ふーん、じゃあ私が言わない方がいいね」
『ん…たぶん』
「じゃ、また後で!私も会議出るから!」
『そうなの?後でね』
*
会議の内容……
と言っても今日は顔合わせのようなものだった
小会議室に経理部の私と同僚、部長……
営業部のエースや企画部のリーダー
システム課のリーダー
私がなぜ呼ばれてるのかわからないくらい
"仕事ができる"人達の寄せ集め
なんでも新しく始まるプロジェクトの人員らしい
「いっやぁ〜〜、場違いすぎた!!!」
『ほんと……どうして私が呼ばれたんだろ』
「でもあの噂は本当っぽいね」
『噂?』
「うん、あんまり大きい声じゃ言えないんだけど」
「今回のプロジェクトリーダーって佐野専務じゃん?」
『っえ!?!』
「えっ、って話聞いてなかったの?会議で言ってたじゃん」
「お忙しい専務様がさ、リーダーやんのっておかしいと思わない?」
『……たしかに』
「それで部長に聞いたら」
「このプロジェクトに佐野専務のLA本部への異動がかかってんじゃないかって」
「だからメンバーに力入ってるんだよ」
『…LA本部って………』
「ロサンゼルス」
.
872人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きのこ(プロフ) - 面白くてもう4回ほど読み返してます!つづきが気になって仕方ありません!早く最終話見たいです! (2019年8月10日 22時) (レス) id: dee6d0cf2f (このIDを非表示/違反報告)
華娘@だ〜す〜.片寄LOVE - 次のお話に期待(=∀=) (2018年12月27日 19時) (レス) id: 3347e30700 (このIDを非表示/違反報告)
恋色(プロフ) - れやさん» ついにー!最終話目前!ですね!!昨日よりお知らせの1番最後に進捗状況を載せております。矢印の先が49話になれば一気に更新されます!いわばカウントダウンのようなものです!!わくわく! (2018年12月24日 3時) (レス) id: 46a95c52fb (このIDを非表示/違反報告)
れや(プロフ) - ついにですか!!! (2018年12月24日 2時) (レス) id: e2c96a96ac (このIDを非表示/違反報告)
恋色(プロフ) - グリムパンさん» わーい!!グリムパンさん!!コメントありがとうございます( ´:ω:` )読み続けて頂けているようで、嬉しいです!更新あともう少し、お待ち下さい(^^)! (2018年12月12日 11時) (レス) id: 46a95c52fb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:恋色 | 作成日時:2018年10月28日 2時