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#20 ページ21

中間淳太.








ドアの外で待機していたものの、

大きな叫び声と共に部屋に入った。






「痛い痛い」と叫び散らすのは重岡くんでも、


内面は違う。


これはリョウ。


だって、ちょっと声が甘くなって幼いから







藤井先生は何事かと驚いてるけど、手だけはしっかり固定してて傷口は開いてはない。





「リョウか?大丈夫やで、すぐに良くなるからな
ジタバタしたらもっと痛なるよ?」









「嫌やぁ!いたい!いたいの嫌やあ!」

今にも手を振りほどこうとしていた






小さな子供をなだめるように、どうにか抜糸は終わったもののぐずり続けるリョウ。



藤井「ごめんごめん。もう大丈夫やで?」





「いやぁ...痛ぃ...」





「すみません。」と顔で合図して藤井先生は部屋を出て行く。そしてリョウは未だ泣き続けた





真っ黒の髪の毛を撫でる

「頑張った頑張った。すぐに傷口引っ付くわ」


手には白い包帯が巻かれた






「お絵描きできひんのぉ...?」



「せやな、ちょっとの間は我慢してな」




ヘナっとまつ毛を下げる





「大丈夫や、すぐ治るて。」



不安そうな彼はいつも以上に泣き虫でわがまま。









何故かそれが可愛くて、


目が離せなくて、


心が苦しい。









.






.





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作者名:匿名希望 | 作成日時:2018年9月9日 13時

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