~INCOMPLETE~《赤》 (ページ11)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:83,925 hit

#10 ページ11

重岡大毅.

今だけでも忘れたい小瀧くんの事を

掘り返すように問いかけるダイキ。

ダイキには念願やろうな、小瀧くんが帰ってきた

俺にとっては不安要素の塊。

それに今思うと、

小瀧くんが遊びに来るとき

絶対俺の時だけやねん。

たぶん、他の人格じゃないダイキも現れてないとき

それが不思議。

違う俺にも会ってるとしたら...

あんな普通に対応してくれへんはずやろ。

それに病気のことも言ってないし。

たまたま偶然か？

そんなふうに少し疑問を抱いた時期、

彼は濵田先生の目を盗んで約3週間ぶりに遊びに来た

当然、俺の時に。

｢やっぴーーーー！！｣

スライドドアからひょこっと首を出す

｢ぅ、うわ！小瀧くんやん！｣

内心怯えてたけど、
いつも通り接してあげようと必死になってるのが
自分でも分かった

｢えらい会ってなくて寂しかったなー
ほんま閉鎖病棟は何にもなくておもんないわ･･･笑｣

どういう反応をすれば良いのか、分からない

｢しげ、この前見たやろ？｣

薄笑いを浮かべながらベッドの隅に座った

｢う...うん。｣

生唾を飲む

｢あれ！？
俺ってしげに入院してる理由言ってたっけ？｣

｢いやぁ、、聞いたことないな｣

何もかもに心臓がバクバク波打ってるのが
分かるぐらい、一言一言慎重になる

.

.

.

｢この際、しげにも言っとくわ

俺なこれまでに、、、

何人も殺してん。。。｣