Real Hostage-3年A組- II (ページ32)

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case5-1 ページ32

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______3月4日 22:30

先生が倒れて、二時間近くがたった。

今だに目を覚ましそうにない先生。

さくら「先生…

ずっと具合悪かったのかな」

取り敢えず、倒れた先生を仰向けに寝せて
さくらがハンカチを濡らしておデコに乗せた。

それでも
寝てるのか気を失っているのか…

香帆「そんなそぶり見せてなかったけど、

ねぇ、あんたは気がついてたんでしょ？」

甲斐「…お前どうなんだよ」

香帆「…え、A？」

香帆が甲斐にそう聞くけど

甲斐は私に声をかけたのか、
香帆が不思議そうに私の名前を呼んだ。

甲斐「お前知ってたんじゃねぇのかよ」

A「……」

目の前に寝てる先生から顔を背けて
後ろの甲斐に振り向くと

じっと見られて

…それでも、何も言えない。

ただ、

A「具合悪いことは知ってた

薬飲んでる事も」

でも詳しくは聞かなかったし
聞こうとも思わなかった。

…でも、昼間、先生から全てを知らされた時

その時初めて知った。

甲斐「…どっちにしろ、
こいつはもうこれで終わりだ」

…あんた、今先生に助けられたばっかでしょ

愛華「準備室まだ開かないのかな？」

はぁっと溜息が出る。

この恩知らず。

そんな私を他所に
愛華が先生のパソコンで美術室の様子を見ていた。

美術室には今、
準備室を開けようとみんなが行っていて

教室にいる人の方が少ない。

愛華「あっ！」

開けて、どうするんだろ
そんな疑問の中、愛華が声を上げると

石倉「おぉ！ちょっと開いたぞ！」

扉が少し開いたようで
石倉が一人で盛り上がっている。

石倉「この調子で準備室が開けば
携帯取り戻して助けが呼べる！」

そんな石倉の手には、先生から奪い取った
あの爆発スイッチが握られていて

逢沢「リモコン貸して、下手に触ると爆発するよ」

石倉「マジかよ怖っ、お前持っとけよ」

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