Real Hostage-3年A組- II (ページ15)

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「______」

「____ってば、」

「A！」

A「……」

あんなに怖かったのに
いつのまにか寝ていたらしく

微かに聞こえたさくらの声に目を覚ますと

夜中の12時を回っていた。

____3月4日

さくら「今声聞こえなかった？」

A「え…？」

香帆「だから聞こえないって」

さくらの向こう側から
眠たそうにそう言う香帆

香帆もさくらに起こされたみたいで

そう言ってまた寝ようとする。

さくら「いや、絶対聞こえたって

ねっ、ねぇ、寝ないで！

Aも寝ないでよ、
お願いだから1人にしないで、ねぇねぇねぇねぇ、」

流石に眠くて、顔を膝に埋めると
さくらが隣で体を揺すってくる。

香帆はそれから起きる気配なくて

仕方なくまた顔を上げる。

さくら「ね、やっぱ聞こえるよ」

A「……聞こえない」

さくら「えぇ、」

耳をすますさくらの真似をしてみても
どうにも聞こえない。

…私、耳悪いのかな

さくら「…A？」

でも、
そんなに言うなら聞こえるはず

そう思って

床に耳をつけて澄ましてみる。

A「……」

さくら「どう？聞こえた？」

A「…いる」

さくら「でしょ！？」

シーンとして、何も聞こえないと思った直後
微かに何かが話す声が聞こえて

ゆっくりと起き上がってそう伝えた。

…あれは

A「幽霊…？」

さくら「ちょ、何でそうなるの…！」

じゃあ、里見くん達は生きてて
下の階にいる、って事？

そう考えながら
また眠さに耐えられずに目を瞑ると

さくら「そんなこと言って寝たいでよ…！

ねぇ…！」

なんて、さくらの声を聞きながら

また眠った

.
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