年の瀬 ページ9
リハーサルが終わると直ぐに慌ただしく撮影へ向かったA達。
僕の出番までには戻ってきてくれたらな、なんて思っていたけれどそんなはずはなくて。
まぁ、A達の出番は最後らへんだったし…。
幸い、Aのことを心配する余裕はあるみたいで安心した。
「…ふぅ、」
意を決して、イヤモニから聞こえる合図と同時に歌うことに専念する。
◇
「あ〜〜〜終わったぁぁ！！！」
楽屋に戻った途端に、力が抜ける。
まさか声まで枯れるとは思っていなくてちょっと恥ずかしい。
帰る時間はいつでも良いらしいから、少しだけ眠ろう。
◇
◆
◇
「＿＿＿＿っ、あれ…？」
「あ。おはよう、まふちゃん」
「へっA？え、なんで家にいるの…？」
目を覚ませば目の前にはオフモードに入ったAと、
いつものベッド。
「なんでって…。生放送終わってもまだまふちゃんの楽屋があって覗いたら寝てたから一緒に帰って来ただけだけど」
「そっか…」
ん？てことは、もう仕事はない…？
じゃあ、もしかして年越し出来るのだろうか。
…へへ、初めて一緒に年越せる。
今年が一気に幸せの年になれた気がする。
いやまぁ、Aがいるだけで幸せ以上に幸せなんだけど。
「〜っ。…なに急に。かわいすぎる。抱いちゃダメ？」
「へっ！？」
気付けば、僕はAに抱きついていた。
慌てて離れようとするけれど、Aにがっちりフォールドされて抜け出せない。
「逃げんなよ。…少しだけでいいから」
「…A？」
心做しか、いつもより声色が暗かった。
彼は何も答えずにただ、ぎゅっと抱き締め返した。
「…お疲れ様、A」
「いや、別に疲れてるとかじゃなくて…」
「ムラムラしてやばいの」
「ねぇ年の瀬だけど！？」
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ちよひめ(プロフ) - 需要あります！次の作品も待ってます。本当におもしろかったです。 (2022年8月22日 10時) (
レス) @page50 id: 7bd8410718 (このIDを非表示/違反報告)
ルム - 最高です 神作品です何回も読んでしまいます！！！更新じゃんじゃんしてください！！！神作品でもう出会えて嬉しすぎます！更新待ってます！！！ (2022年5月30日 15時) (レス) @page35 id: cfcfb7c0ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楽流 | 作成日時：2021年12月24日 9時
