一生やっとけ ページ26
「＿＿…ぁれ、A…？」
「おそよう、眠り姫」
なんて、目を覚ませばくすくす笑うAがいて、少々驚いた。
何時くらいかは分からないが、Aが出て行ったのを微かに覚えている。
「あ、おい寝んな」
「…いたい、」
おでこにデコピンされた痛みで徐々に目が覚めていく。
一体どんだけ強く弾いたの…
「今日休み？」
「あー…うん、まぁ」
曖昧な返事と、髪をかきあげる仕草。
…なるほど。
何か都合の悪いことになるとAには髪をかきあげる癖があった。
そして決まって、目を合わそうとも触れようともしない。
「サボったの？」
「いや、なくなったっつーか……」
「どんな仕事だったの」
「…」
ぎゅっと梅干しを食べた時の様に口を結びベッドの上で正座をする彼は、まるで説教を受けている子供みたいだった。
天下の朱雀という名が腐ってしまいそうなほどに、何と可愛らしいのか。
……って違う違う。
「…そっか、僕を口実に仕事サボって他の人と遊んで来たんだね。昨日の言葉は嘘だったんだね…」
「っ違う違う！いやサボったのは合ってっけど！
ただ単純にまふちゃんの身体が心配で…っ」
ビュンと勢いよく視界にAが入ってきて肩が震え上がった。
表情を察されないように俯いたのに見られたら意味無いじゃん…！
でも、なんか、…壮観。
「泣いてはない……っすよね…」
折角だし、もう少しからかってあげよう。
「…ほんとに？」
「神に誓って。だから泣かな……ぁ、さっきデコピンしたとこ赤くなってる…ごめん、」
「うそ…」
「うん嘘」
「……はい？」
「俺を騙そうだなんて100年はえぇわバーーカ」
顔を上げればくっくっくと笑う悪魔がいて、
心底腹が立った僕はAをベッドから蹴り落とした。
「いった…っ」
「いつから気付いてたの」
「んー顔見てから。…ふふ、まだまだだね。
っつーか、蹴り落とすかぁ？普通」
「きらいなったから、すごく」
「それは俺がごめん。許して下さいじゃなきゃしぬ、、」
「……ふふ、まだまだだね。バーーカ」
「あ？ て、てめぇっ＿＿＿」
「それ以上何かしたらほんとに嫌いになるよ。
嫌だったら今すぐ笹下さんに土下座して。
そして二度とサボんないで」
「…仰せのままに」
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ちよひめ(プロフ) - 需要あります！次の作品も待ってます。本当におもしろかったです。 (2022年8月22日 10時) (
レス) @page50 id: 7bd8410718 (このIDを非表示/違反報告)
ルム - 最高です 神作品です何回も読んでしまいます！！！更新じゃんじゃんしてください！！！神作品でもう出会えて嬉しすぎます！更新待ってます！！！ (2022年5月30日 15時) (レス) @page35 id: cfcfb7c0ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楽流 | 作成日時：2021年12月24日 9時
