流石に一途 ページ24
あれから、暫くしてAのお姉さんと妹さんは帰って行った。
なんというか、僕自身も体験していることなのだけれど、
A目線で語られた話がまるでロマンス劇みたいで、
どことなくふわふわしていた。
実際、ロマンス劇だなんて言えるほどの物語なんかじゃないけど、
ただの何の変哲もない、よくある出会い話。
それでもどんな劇よりもずっとずっと胸が高鳴るのは、
「…ほんとに、好きなんだね」
「は？」
「あっいや…。なんか、なんていうだろう、すっごいふわふわしてて」
「…酒でも飲んだ？」
「そうじゃなくて！
…お姉さん達の反応見たら、
僕ってやっぱり愛されてるの、かな…って」
流石に引かれたかなと、ぎゅっと服の裾を握ってAの言葉を待った。
けれど、どんな言葉よりも先に笑い声が響いた。
「んなことかよびびったぁ〜」
「そ、そんなことって…！」
見たことの無いくらい盛大に破顔するAのおかげで、
今は恥ずかしさとかそんなのよりちょっとだけ、むっとする。
結構恥ずかしいこと言ったのになんで笑うのさ。
そりゃあ、同じく照れてくれることは期待してないけども。
「こっち来てまふちゃん」
「もう、人の気も知らないで…」
「んー？」
Aの膝の上、向かい合って座ってるから急な至近距離とそのニンマリ顔。
ファンの前じゃ絶対見せないくせに。ばーか。
「つーか、この前もお前不安がってたよな。浮気疑ってさ」
「っ！そ、それは…！」
「まぁ、それがまふちゃんだからいいんだけどさ」
そう言われてしまえば、何も言い返せずただただしがみついた。
別に今回は疑ってたわけじゃない。再確認しただけだもん。
Aはよく好きだとか言ってくれるし、
色々気遣ってくれるし、スパダリだし。
とにかく一途なのは知ってる。
でも……
「最近、また忙しいから寂しいんだもん」
「……。そっか、なら今日は“仲よし”する？」
仲よし？…仲直りのこと？
でも別に喧嘩したわけじゃないし…
それとも、たくさん遊ぶってことかな。明日休みなのかな。
だったら、ゲームしよう。
唯一、Aに勝てるものだから。
「うん！いっぱいする！頑張る！」
「…ふふ、そっか。じゃあベット行こっか」
「＿＿＿えっ？」
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ちよひめ(プロフ) - 需要あります！次の作品も待ってます。本当におもしろかったです。 (2022年8月22日 10時) (
レス) @page50 id: 7bd8410718 (このIDを非表示/違反報告)
ルム - 最高です 神作品です何回も読んでしまいます！！！更新じゃんじゃんしてください！！！神作品でもう出会えて嬉しすぎます！更新待ってます！！！ (2022年5月30日 15時) (レス) @page35 id: cfcfb7c0ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楽流 | 作成日時：2021年12月24日 9時
