信じれるわけ、無いでしょう。 (ページ7)

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本当にページ7

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ…

私は目覚まし時計の大きな音で目覚めた。

素早くボタンを押し、二度寝しようかとも思ったけど、いろいろなことを考え、今日は行くことにした。

｢はよーございます。｣

そんな小声の挨拶は、誰の耳にも届かない。

｢あっ、近藤さん。おはよ。｣

｢………｣

私は、今日も神崎の言葉を無視し、席に着く。

｢……っ｣

神崎は、少し悲しそうな顔をした。

それは、どんな意味を示しているのか、わたしにはわからなかった。

キーンコーンカーンコーン

授業が終わり、移動教室に向かっている時、前に井浦さんが見えた。

なんとなく、通りたくないと思った。

それは、一瞬だった。

井浦さんが私の隣を通り過ぎる、一瞬。

私の耳元で言ったんだ。

"泥棒猫"

耳は悪いほうじゃない。

確かに、そう、聞こえた。いや、言われた。

泥棒猫？意味わかんない。

私が、何を取ったの？

なにも、取ってない。

私は、その言葉に返答することもなく移動教室へと向かった。

授業中も、ずっとあの言葉が気になって集中出来なかった。

それを、狙っていた？いや、まさか。

私が、何かをとった？いや、なにを？

バチッと神崎と目が合った。

……神崎？

あぁ、そうか。

神崎をとったと思ってる、ってとこ？

笑わせんなよな。

あんな奴、いらねーし。

……本当に、いらない。