神崎太陽 ページ2
ワイワイ騒いでいる仲の良い3人組。
イチャイチャしてる、うざったいカップル。
私は、そんなの目にもとめず、クラス表を見にスタスタと歩いた。
私のクラスは、２組。
｢…なんか…中途半端。｣
｢…ま、いいけど。｣
私はクルリと向きを変え、教室へと向かった。
ｶﾞﾗｯ
教室のドアを開け、座席表を見て席に着く。
隣の席の子は、まだ来てないみたいだった。
｢はよーっす！｣
元気よく扉を開け挨拶してくる男の子。
皆その人に挨拶を返していて、昔からの友達だったみたいだ。
ああやって元気にしてると、人気者になるんだなあ、と感心していた。
そんなことを考えていると、その男の子が私の席の隣に座った。
｢っえ…｣
思わず、声を漏らしてしまった。
｢？どーかした？｣
｢…っや、別に。｣
私は、何事も無かったかのように前を向き、座り直した。
｢ふーん…ね、俺は神崎太陽！よろしくな！俺と、友達になろ！｣
｢……は？｣
｢ちょ、何その顔w俺達、きっといい友達になれるぜ！｣
また、出た。“きっと”
なんなの、それ。
流行ってるの。
ムカついてきた。だんだん。ジワジワ。
｢…私っ、ちょっと出る…っ｣
精一杯普通の声を出し、私は勢いよく教室を出た。
私は廊下を走り、通りすがりの大真面目生徒に注意されたが、そんなの気にもとめなかった。
｢はぁ、はぁっ、…っは、な、に…あい、つっ！｣
イラついて
哀しくて
もう
グチャグチャで。
どうしたらいいのか、なんて当たり前のようにわからなくて。
｢はぁっ、はぁっ、ムカ、つく…っきっと、いい、友達？ふざけんなぁ！！！！！！！！！｣
私は叫んでやった。
校舎に向かって。
“あいつ”に向かって。
名前は…あぁ、そう。
神崎太陽。
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作者名：みくおん。 | 作成日時：2016年7月25日 22時
