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116話 共存し合う私たち ページ21

Aside


シラがどんどん近づいてくる羅刹に固まる


…脚が震えてる。

呼吸も荒い。


…どうしよう、このままじゃ……!


貴「……!」


…そうだよ、羅刹が必要としているのはシラの力…

私の力じゃないなら……


一か八か、シラを無理矢理引っ張り出すしか…


でも、今までシラにされるがまま行き来してきた私が、コントロールできるのかな…


シラ「あ……あぁ………」


貴「シラ!!」


迷っている間にもシラが羅刹に飲み込まれそうだ。…迷っている暇なんてないよ




…シラは、あんたなんかにあげない!!!


私の心の中で何かが弾けた

その弾けはやがて神々しい光へと変わり、私を包み込んだ


それに気づいたのか、シラは静かに笑って言った


シラ「…馬鹿め…。我さえいなくなれば、お主の記憶は戻るというのに…」


…そんなの関係ないんだよ。

私にとって、シラはもう一人の女の子なんだから


無理に大人ぶらないでよね、馬鹿!


シラ「………ありがとう…」


シラの声と共に、シラは私の中へと還った



目を開けると、黒い黒い禍々しい渦。

その渦は私を見ると、近づいてくるのを止めた


貴「お前は私なんか望んでいないはず。…シラは、もういない」


羅刹『…愚かなことを吐く小娘が。…貴様のした過ちをその身で喰らうがいい』


そう言うと羅刹は、渦から人の形へと変わっていった


…鬼?悪魔?…いや、もっと邪悪なもの。

この世の者とは思えないほどに禍々しいオーラと恐ろしい顔をしていた


貴「…あれは……」


『羅刹が人形になった姿だ。…我が戦った時より遥かに強い。…気を抜くな』


シラが落ち着いて、それでいて警戒しまくった声で私に忠告する

その声に、私も今までにないくらいの緊張が走った


貴「…うん」


…土蜘蛛と大ガマを……ううん。土蜘蛛と大ガマとシラを守るんだ…!!


私が心の中で呟いたときだった


??「前に出るでない!」

??「一人で突っ走るな!」


貴「……え?」


気づくと、私の前に出て私を守るように立っていたのは、他でもない土蜘蛛と大ガマだった


大ガマ「一人で敵う相手じゃねえってわかんだろ!一人で突っ走ってんなよ!」

土蜘蛛「前衛は吾輩らが務める!Aは妖術で支援頼む!」


……土蜘蛛、大ガマ。


二人とも、私を守ろうと必死なんだ。


こんな、役立たずの私なのに…

そうだ。守られっぱなしじゃ駄目なんでしょ!


貴「私も後衛から攻撃する!!同時に二人の支援もする!」

117話 手を取り合って→←115話 全ての終末



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設定タグ:大ガマ , 土蜘蛛 , 妖怪ウォッチ   
作品ジャンル:アニメ
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レミィドール - 途中途中、泣きながら読んでいました (2019年5月3日 0時) (レス) id: 104f8ae6d5 (このIDを非表示/違反報告)
ツクヨミ - 久しぶりに見ましたが、やっぱり最高です! (2018年12月21日 21時) (レス) id: 779ef83f8c (このIDを非表示/違反報告)
キリンロング - とても面白かったです〜(*≧∀≦*) (2018年7月6日 17時) (レス) id: 390c1ef0c5 (このIDを非表示/違反報告)
るーく - いえいえ!あの…!リクエストのことで…!土蜘蛛と大ガマ!以外でもいいですか?okでしたら…酒呑童子と…& 難蛇龍王がいいなと…思いまして…!どうですか? (2018年4月3日 18時) (レス) id: 63408e7496 (このIDを非表示/違反報告)
ナミ(プロフ) - るーくさん» 最後まで見てくださって本当にありがとうございました!るーくさんには本当元気もらいました!なにかリクエストあったら言ってください!作品にさせていただくかもしれません! (2018年3月30日 19時) (レス) id: 4558bdaa92 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナミ | 作成日時:2018年1月8日 3時

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