役に立ちたい ページ47
「 雪の呼吸 弍ノ霜 雪景色・円天 」
ザシュッ!!
なんとか鬼は斬った。
「ありがとうございます!」
「はいよ。しばらくここにいるから」
この先は療養所……、蝶屋敷だ。
怪我人がみんな俺の前を通って運ばれていく。
「雪柱様!お怪我はありませんか?」
「村田……。うん、ないよ。
人間に戻ったばかりだからな」
「それはよかったです…。
ここは俺たち隊士に任せて
鬼舞辻の所に行ってください」
「わかった。頼んだぞ!」
「はい!!」
急いで鬼舞辻を探しに行った。
すると衝撃波のような音が聞こえて
離れているはずなのに俺の体はビリビリした。
「!!」
到着するとすごい光景が目に入った。
鬼舞辻は触覚が伸び前に見たような人間の格好もしておらず、ただの化け物だった。
炭治郎だけが鬼舞辻に攻撃をしかけている。
辺りを見ると不死川が壁に飛ばされ、冨岡は腕がちぎれている。悲鳴嶼、甘露寺、伊黒、善逸、伊之助も意識不明。
カナヲが泣きながら地に膝を着いていた。
「カナヲ?」
「ごめんなさい……。
なにも、できなかった…。体が動かなくて……」
「落ち着きな」
カナヲを抱きしめて背中をポンポンする。
「一人じゃないよ。
俺も遅れてごめんね」
俺は立ち上がって日輪刀を構えた。
炭治郎は日の呼吸を出し続けている。邪魔にならないように仕掛けるしかない。
「伊黒さん…!俺が援護します!」
「お前の介添えなど必要ない。
俺には鏑丸がついている」
伊黒も目を覚ましたのか。
善逸や伊之助もまだ動けそうだな。
こういう時俺が鬼だったら、治癒できたのにな。
「ぐっ!」
攻撃を一方的に受けている伊黒を庇って助けてやる。
ザシュッ!!!
「!?」
「大丈夫?」
「お前…!」
「人間に戻ったから、もう誰も傷つけないよ」
「……待っていた」
「!」
「A、貴様ァ!!」
ピシッ!!
触手が俺に襲いかかるが、動きが遅いためすぐ斬れた。
「俺は人間だ!お前の道具じゃねぇ!」
「黙れェ!!鬼の力があったから生き残れたんだろう!私が拾っていなければ貴様は雑魚だった!」
「今では感謝してる。
鬼の力で大切な人の怪我を治せた」
「!?」
「でも俺は人間がいい。
なんたって好きな人と一緒にいられるからな」
俺は鬼舞辻の触手を全て切り落とした。
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ゆう(プロフ) - いやいやそんなこと!次回6話程で完結しますので是非見てください!! (2021年3月11日 0時) (レス) id: c0465afe59 (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - おぉ、なんかいつの間にか凄いことに、どうしたらこんな続きが気になる終わり方が書けるんだ? (2021年3月10日 22時) (レス) id: 9b224ffa84 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - ほんと増えましたよね!嬉しい……(泣)見てくれる人がいると自然とニヤけが止まらなくて気持ち悪い顔してます笑 (2021年3月6日 13時) (レス) id: c0465afe59 (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - お気に入り登録一気に増えましたねぇ、どんどん人気になっていく、凄い、、! (2021年3月5日 19時) (レス) id: 9b224ffa84 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 頑張りますー! (2021年3月3日 21時) (レス) id: c0465afe59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃゆ | 作成日時:2021年2月19日 21時