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山田side
山「じゃあさ、好みのタイプ、教えてよ」
あー!俺のバカ!
こんなの地雷じゃん!
知「んー、好みのタイプかぁ」
少し悩んで知念が言った。
知「昔っから変わらないんだけど、黒髪のショートカットの子が好きだな。」
黒髪のショートカット。
この言葉は、俺的には
わりと安心ポイントだった。
だって俺も黒髪のショートカットだもん。
知「そういえばこの前圭人に、男が好きか女が好きかって聞かれたなぁ」
ドキッ、ってする。
山「へ、へぇー、そうなんだ」
知「うん」
山「知念はなんて答えたの?」
知「んー、いろいろ省略すると、”好きになったのが男か女かによる”かな。」
山「それって、、少なくとも男を好きになる確率もある、、ってこと?」
少しだけ
ほんの少しだけでいいから
俺にチャンスをちょうだい
知「まぁそうだね。涼介は?男を好きになる確率、あるの?」
山「もちろん。」
このまま勢いで言ってしまおうか。
好きだって。
ずっと前から好きだったって。
知「ふーん。」
知「涼介が圭人に頼んだんでしょ。僕に男が好きか女が好きか聞いてくれって。」
、、、ん?
、、、、、え?
え、なんでなんで。
え、ちょっと待って。
頭が追いつかない。
山「え、な、何言ってんの?」
知「今まで僕にそんなこと聞いてこなかった圭人が急に聞いてきたから変だと思ったんだ。」
山「な、なんでそれだけで俺だと思ったの?」
知「なんとなく。あとは、涼介の反応を見て、かな。」
まじかー、、どうしよう。
本人にバレたら元も子もない。
知「なんでそんなことわざわざ圭人に聞かせたの?自分で聞けばいいのに。」
山「それは、、、」
そんな簡単に言えるわけない。
知念が好きだから、
バレると思って自分で聞けなかった、
なんて。
知「なに?僕に隠し事、するの?てか、出来ると思ってるの?何年涼介見てきてると思ってんの。」
山「知念、、、」
知「顔見たら分かるよ。書いてあるもん。”俺が圭人に聞いてって頼んだ”って。」
知念に隠し事は出来ない。
つまり、これは告白するしかない、
ってことになる、、かな。
山「知念、あのさ、驚かないで、最後まで聞いて欲しい。」
知「うん。」
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作者名:ちいたか x他1人 | 作成日時:2019年1月30日 16時