元、小鳥遊事務所の専属カメラマン。 (ページ16)

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( ; ゜Д゜) ページ16

「結婚？いいよ？」

「！？」

琴葉が退出を促されて、部屋に弥生さんと2人きりになった。弥生さんはボクにその節は世話になったね、と言って頭を下げた後そう言った。突然すぎて、言われていることがいまいち理解できなかったけど、それでも驚いた。

部屋に入ったときは潰されそうなくらい圧をぶつけて威嚇して、こんなにあっさり許されるなんて思ってなかったから。
ここの兄弟達は皆シスコンだし。
龍馬さんは比較的まともにみえたけど。

「……いいんですか」

「いいとも。…あっ、でも条件はつけるよ？
そりゃあ俺だって暫く会っていなかったとはいえ、可愛い可愛い妹をホイホイ渡すようなバカじゃない。
でも妹は君のことをちゃんと愛してるみたいだし、君もそうなんだろう。
……目に見えるくらいだよ、羨ましい」

やれやれと嘆くように首を振って、笑う。

琴葉と似た、笑いかた。
残念そうだけど、心からそう思っているのが伝わってくる、笑いかた。

……そんな風に見えてるんだ。なんか嬉しいかも。

「で、条件なんだけど。
結婚するって言っても、まだ先のことでしょ？
それにどっちの家に入るかも決まってない。
まぁ、どちらにも属さない、核家族っていうの？そういうのになるかもしれない」

この挨拶は突然決まったことだ。まだまだ先だと思っていただけに、ボクもプロポーズしておいてなんだけど……無責任だけど将来のこともまだ考えきれていない。

「だからこそ、君にはそれまでの間に俺と同程度か、俺の次位の力をつけてほしいんだよね」

「……というと」

「つまりは……うーん、修行、みたいな感じになるのかな。勿論、君には仕事がある。それをそっちのけでやれっていう訳じゃない。
妹と結婚するまでの間にそれだけの力をつけてほしいってこと。
言い換えれば……」

「それだけの力をつけないと、させられない……そういうことですね？」

弥生さんはニコリと笑った。