二体様4 ページ33
プルル…プルル…
「んん〜…ふぁい、もしもし…？」
『Aさん！？』
気持ちよく眠っていた所を、携帯のコール音で起こされる。
どうせ作之助かアンドレだろうと思って出てみれば、それは全く違う人物からだった。
「谷崎君？どったの？」
『人形が！ナオミを守らないと…人形が歩いてて…！』
「ごめん、何言ってるか分かんない。まずは落ち着こう、はい深呼吸ー」
眠い目を擦りながら、身体を起こして電気をつける。
カーテンを捲って外を除けばとっくに夜になっていた。静か過ぎる空間から2人がまだ帰ってきていない事を知る。
そういえば、県跨いで行かないといけない依頼もあったな。
帰ってくるのは明日になるかもしれない。
『今日、探偵社に舞い込んできた依頼で、人形師だった主人が失踪した屋敷の調査に行ったンです。その人は、二体様っていうのを作ってたらしくて…』
「何だって？」
『えっと…二体様です。あ、ちょっと、ナオミ！』
『Aさん、私、屋敷の中でおかしな影を見て以来、調査中ずっと視線を感じいて…私達以外いない屋敷で足音の様なものも聞きましたわ』
『あ、それは僕も聞きました』
『それで、屋敷を後にして帰る時…屋敷の窓に2つの人の顔を見ましたの…！その時は気のせいだと思って兄様にも云わなかったんですけど…』
夜、調査の為一時的に借りた空き家に帰った後、中の様子を窺う様な影を見つけたそうだ。
二人とも気味悪がってはいたが、そこは探偵社員。
谷崎君が異能者であった事もあり、向こうから手を出してこない限りあまり気にしないつもりだったが、違和感を感じたナオミさんが窓を少し開けてみると、人形が歩く後ろ姿を見てしまったらしい。
窓は全面擦りガラス。開けて実際に見なければ、人との判別はできなかったそうだ。
『どうしたら…！』
「電話してきてくれたとこ申し訳ないんだけど、私今熱出して寝込んでてね」
『そんな…！？』
「銀霊と道具貸してあげるから、自分達で祓って」
『……ええーーー！！？無理、無理無理無理！無理ですって！』
「やるの。因みにその手のモノに異能は効かないから、頑張って」
異能とは人に対して作用する力。どれだけ人間離れしていても、現世に属する力であり彼等には効かない。
反面霊力は人成らざるモノに対して作用する力。異能が彼等に効かないように、どれだけ高い霊力を宿していても、使い手が人間だけに多少の効力はあるが、人に対してはあまり意味がない。
ただし、呪術だけは別だ。
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をたく - 夏目友人帳とコラボでこの作品出してほしい (2020年1月3日 4時) (
レス) id: cd1a846ab2 (このIDを非表示/違反報告)
光牙 - 怪奇症候群を思い出すなぁ... (2018年8月16日 20時) (レス) id: bfcb6bfd1c (このIDを非表示/違反報告)
amato(プロフ) - ルルさん» コメントありがとうございます！猿夢はグロいですよねｗしかも、元ネタ読むと自分も同じ夢を見るという噂が…。まぁ、私見てないんですけど (2017年8月31日 6時) (レス) id: 6e722ca549 (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - ヒャ、猿夢はトラウマです…うぅ…(長い間見てなかったです。すみません) (2017年8月30日 5時) (レス) id: 622016f6ff (このIDを非表示/違反報告)
amato(プロフ) - にぃさん» ありがとうございます！ (2017年8月27日 9時) (レス) id: 6e722ca549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：amato | 作成日時：2017年8月16日 22時
