食事＊３０＊ ページ30
次の日、三日月さんの部屋に行くと少し驚いた顔をされた。
どうやら来るとは一切思っていなかったらしい。呼び出したのは三日月さんなのに....。
「あなや...本当に来るとは。で？答えとやらが見つかったのか？」
『はい。三日月さんが納得するかは分かりませんが...』
「それは困るなぁ。俺は“納得のいく答えを聞かせてくれ”と頼んだのだが？...いや、まぁいいか」
聞かせてくれ、と三日月さんは微笑んだ。
私は息を呑んで三日月さんの目を見つめる。とても綺麗で、それと同時に恐怖も感じた。
『私....やっぱりあの二人の傍に居ることに決めました。誰がなんと言おうとあの二人を救ってみせます』
「....正気か？」
『バグは直せないだろうけど、精神的に救いたいんです！成りたてだし、ここが初めてだけど...私は審神者。ここの主ですから』
「正気か？というのはそのことではない。俺の要求に対しての答えになっていないと言ったのだが。主がここに居たがることぐらい分かっている。....ならば、食われそうになった時はどうする？無様に助けを乞うか？ただの人間が付喪神を救うことなど出来なかったんだと後悔するか？」
『...いえ。あの二人が望むのなら私は食べられます』
三日月さんの綺麗な目が大きく見開かれる。
そんな顔もするんだな、と思ったのも束の間。私の目の前に三日月さんの顔が広がる。
『ッ！？』
「はっはっは。何を言い出すかと思えば...食べられる？自分の命を差し出すというのか？」
『ふ、二人が苦しむくらいならその方がマシです...！』
「笑わせるな小娘。己を犠牲にしてまで救う価値が、あやつらのどこにある？そこまで救う意味がどこにある？」
『！！ないって言うんですか！？』
「....今のは言い過ぎたな。では別の言い方をしよう。あやつらが主を食うのは意味がある。納得はいかないが....だがどうだ？主があやつらの為に何かすることに意味はあるのか？それなら他の本丸に移った方が賢明な判断だと思うが？」
『.....そうかもしれません』
でも、と拳を握りしめる。
『二人の悲しそうな顔はもう見たくないんです。私は笑って楽しく過ごしたい....これは自分の為でもあるんです』
「....そうか」
三日月さんは座り直してニコリと笑った。
さっきみたいな威圧的なものではなかったけど...友好的な目でもなかった。
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みかづち(プロフ) - 雨蛙さん» ありがとうございます！更新頑張っていきます！！ (2019年6月1日 21時) (
レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
雨蛙 - 本当におもしろいです!久しぶりにこういう話を読んだので続きが気になります(///∇///)更新頑張ってください!! (2019年5月19日 18時) (レス) id: 43a251e5e3 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - 緑@最推し信濃さん» ありがとうございます！更新頑張ります！！(｀･ω･´)ゞ (2019年5月4日 11時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
緑@最推し信濃 - めっっっっちゃ、面白いです！！！更新頑張って下さい！応援してます(^o^) (2019年5月4日 8時) (レス) id: a246b0d986 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - みるくてぃ@毒占欲の人さん» そう言っていただきとても嬉しいです！！もう一つの方も頑張って更新します！！！ (2019年1月12日 18時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかづち
| 作成日時：2018年12月20日 21時
