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◇
言うてる間に２月の連休になり、初日の土曜日。
亮のバイトが終る時間に高速バスの乗り場で待ち合わせ。
行き先は、…懐かしの湖畔。そう。中学の時、塾の夏期講習の一環で合宿したあのホテル。
…なんか、すごいやろ？
俺なんか「三連休遊びに行く？」って言われても、ちょっと遠出して買い物とか、映画見るとか、精々そんな案しか浮かばなかったのに、亮が「泊まりで出掛けよう」って言い出して…
「じゃ場所はどこにする？」ってなったら一緒のタイミングで「夏期講習のとこ！」って叫んで…、久々のソウルメイト感に涙が出そうになった///
それにしても、亮遅いな。もうバス来てまう…。
あ、
黄「おまたせー！」
レーンに入ってくるバスと共に走って来た亮
青「もー！遅い！！待ちくたびれた！」
黄「ごめん！とりあえず乗って！！」
青「う、うん！」
ほんま、ギリチョんセーフでバスに乗り込み目に付いた席にお尻をつけると同時に発車！
黄「はー！危なかったー！！」
青「もー、何してたん？残業？！」
それならそうと連絡してくれればバスの時間振り替えたのにってこぼしていると、
黄「実はー、お昼ご飯作っててん♪」
青「え？どこで？…お店で？」
黄「そーやよー。ほら、これ見て？」
パカーッと口を広げたリュックからアルミホイルの塊を２つ出してきて
黄「…えっとな、こっちが、焼きそばが挟まってるコッペパン。で、こっちがコロッケが挟まってるコッペパン。どっちがいい？」
青「結構ガッツリやな(苦笑)」
黄「だって、働いてたからお腹すいてんねんもん！ほら、どっちでも良いから早よ選んで！」
青「んー、じゃ、焼きそば置いといたるわ。亮、好きやろ？」
黄「じゃ、コロッケどーぞ」
ポンと手のひらに乗せられたアルミホイルは、まだほんのり温かい…
黄「んー？どうしたん？」
青「へへへ…///なんか、嬉しい」
黄「やろー？こういうの、遠足みたいで楽しいやん？」
青「ちゃうよ…、なんか、その、…///」
俺のために世話焼いてくれるんが嬉しいんやん！
けど、恥ずかしいから内緒///照れてるんバレるんも嫌やから、下を向いたままさっさとアルミホイルを破いてコッペパンにかぶりついてみた
黄「どう？！」
青「ん、……おいしい///…けど、これすごい匂いするからバスの中ではどうなん？(汗)」
黄「あ…///」
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作者名：青菜はやと
| 作者ホームページ：
作成日時：2019年9月29日 0時
