11月 ボクを一番愛してくれる人 ページ16
青side
最終の飛行機に乗ったから空港は閑散としてて。そー言えば行きも始発でガラガラだったなって思い出すと共に『あの時の自分に「合格してたで？ドキ ドキせんでも大丈夫やで？」って言ってあげたい』って気持ちになって、
…涙が溢れてきた。
ひゃー、恥ずかしい///(汗)
とりま、誰にも見つからんように足先だけを見つめて到着ロビーまでダッシュ！
ドン！！
「あっ！」
しまった、自動ドア出た所で人とぶつかった///
「す、すいません！大丈夫ですか？」
「大丈夫ちゃうわ。私やなかったら吹っ飛んでるで？」
…ん？この声は、
「おかーさん？！」
「おかえり」
「え、なんで？お母さんも飛行機でどっか行ってたん？」
「なんでやのん。アンタ迎えに来たんやがな」
「なんで？」
「なんでなんでてうるさい子やな！(汗)」
「だって迎えに来てくれるなんてそうそうないねんもん！そら、どうしたん？て思うやろ！」
「…それは、…あれや。…早よ顔見て、おめでとうって言いたかったから、お父さんにワガママ言うて車出してもろたんや///」
「え？///」
「…章大」
「は、はい…///」
「…よう頑張ったな。…いちいち口に出して褒めたりせんかったけど、はたで見てても根詰め過ぎちゃうか？って心配になるくらいやったで？…けど、せっかく頑張ってるのに腰折るんも悪いからいつもと変わらんように接してたけど。…努力が実ってホンマに良かったな？…これでお父さんもお母さんも一安心や。…合格、おめでとう」
「……お、おかあさん///(涙)」
もー！やめてーやぁ！！
さっき我慢してた涙と、お母さんの言葉に感動した涙がいっぺんにこみ上げて来たやん！///
それなのに、素直になれんで
「胸が苦しい///」
なんて言うてはぐらかしてみたり…///
「もう、しゃーない子やなぁ。…ほら、こっちおいで。背中さすったるから」
「…うん///」
若干の照れ臭さはあるけど、そっと近づいて行くと、背中に腕を回して
「よしよし。この辺か？さすったら楽になるか？」
「…うん、…うん///」
久しぶりに寄り掛かったおかあさんは、ちょっと小さくなった？それとも僕が大きくなったんかな？
この日は家に帰るまで何かと理由をつけてグズグズ泣いてしもて、後でお母さんに「生まれてきた時と変わらんくらい泣いとった」って笑われたけど、
…なんだかほっこりあったかい夜になった///
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作者名：青菜はやと
| 作者ホームページ：
作成日時：2019年10月27日 21時
