8UPPERSのセカイ（eight） (ページ29)

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スマホをしまってAを探すとさっきのベンチに戻って目薬を差してる最中やった

「…点眼の時間か？」

『そう、なんですけど、うまく入らなくて…』

「てか、お前、それ点してもうたら、またガクガクいいながら駐車場に戻らんとあかんぞ？車に戻ってからにしろや」

『いや、こんな経験滅多に出来ないので、この目で見たココからの風景をスケッチして帰ろうかな、なんて』

「…なるほど。けど、俺もう行かなあかんで。ひとりで帰れるんか？」

『平気です。30分も経てば普通に歩けるようになるし、あの線路を辿れば駅に出れるでしょ？』

「ふ、…ホンマ。お前、強なったな」

『そうですか？！…ならきっと、それはリョウくんのおかげですww』

「リョウ、くん…///」

『まだ、お日様が上がってるからセーフですよねww』

「もう、お前、それ、貸せっ///」

手の中でびちゃびちゃになってる目薬を掻っさらい、顎を掴んで乱暴に上を向かす

…どうや？俺、aceに戻れてるか？

心の中でそう呟きながら、Aの瞼にキスを落とし、目薬を点してやった