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「じゃ、じゃあ。」
「あ。待って。」
「なんでしょう。」
「ちょっと話さない？」
「嫌です。てか、アイス溶ける。」
「えー。ちょっと！ちょっとだけ！」
なんで私に話しかけたのか、意味が分からない。
この人は、私と話すの嫌じゃないのかな。
恐る恐る聞いてみた。
「じゃあ、質問です。なんで、私に声をかけたのですか？」
「興味がわいたんだ。普段あんまり話してるとこ見たことないから。」
興味がわいた。か…。
「…嫌…じゃ…ない…の…」
だんだん私の声が小さくなっていく。
「なんで？嫌なわけないじゃんw」
「えっ…」
初めてだ。こんな事。
今まで、私はいじめが原因で誰とも話さなかった。
「うれ、しい…。」
私は泣きそうだった。
いじめられてても声をかけてくれる優しい人はこの世界にいるんだね。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
Aoyamaside
じゃあ。と、逃げようとしたあいつをつかまえた。
「あ。待って。」
「なんでしょう。」
と、言ってくる。
こいつ、わざとか？
めちゃくちゃ嫌そう。
こういうの見たらもっといじめたくなる。
「ちょっと話さない？」
「嫌です。てか、アイス溶ける。」
即答。
結構刺さるよこれ。
「えー。ちょっと！ちょっとだけ！」
おい、橘。
顔。顔が。
めちゃくちゃ不思議！
みたいな顔してる。
あいつは、言った。
なんで話しかけたのか。
「興味がわいたんだ。普段あんまり話してるとこ見たことないから。」
そう、素直に言うと
嫌じゃないの
と。
嫌じゃない。
むしろもっと話してみたい。
嫌なわけないじゃんw
と笑うと
あいつの瞳がうるんでいた。
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作者名：立夏 | 作成日時：2018年6月4日 2時
