指に触れる愛が、３

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「哲人〜お待たせ」
山「はい！」



残念ながら負けてしまった試合終わり、ご飯の約束をしている勇人さんが待ち合わせ場所に現れる。

勇人さんはこの日、10年連続となる二桁ホームランを達成してヒーローインタビューに上がっていた。



「今日行きたい店あって予約してあんねん」
山「え、そうなんすか、ありがとうございます」



なんてことないようにしているけど、凄いことなんだよなあと、改めて尊敬しなおす。


2人でタクシーで店に向かう。
着いて勇人さんが「坂本です」と名前を告げると、



店「お待ちしておりました、お連れ様もうご到着されてますよ」
「ありがとうございます」
山「(お連れ様…？)」



お連れ様…とは？となりながら案内された部屋に入ると、



『お疲れ様ですー』
山「！？！？！？！？」
「『(笑)』」
山「えっ、ちょっ、えっ！？」



憧れの人がそこにはいて、軽くパニックになる。
え、嘘やろ、勇人さんAさんはまだ北海道って言ってたやん！！


『ふふ、初めまして』
山「は、初めまして…あっ山田哲人、です…」
『AAです(笑)』
山「存じ上げております……」
「サプライズ成功やな(笑)」



ニタニタと笑う勇人さん。え…マジか…ヤバイ…



「今日たまたま休み被って試合観に来てくれてん」
『ふふ、2人ともお疲れ様です』
山「ありがとうございます…え、じゃあ勇人さん、Aさんがいる前でホームラン打ってヒロイン立ったんすか？」
「まあそうなるな(笑)たまたまや、たまたま」



カッコ良すぎるだろ…なんなん、この人。

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