38.痛い。 ページ39
.
▽You side
『おはよー』
芦戸「おはよー！！もう大丈夫なの？」
『うん。げんきげんき！！』
緑谷「あ、Aちゃん！ノート取っといたから良かったらかっちゃんと使って！」
『デクくんありがとー』
みんなからの挨拶のあと、デクくんからノートを受け取った。
そして、私は目立つ髪色の彼を探す。
『切島くん！』
上鳴くんと瀬呂くんと話していた切島くんがこちらを向く。
『ちょっと、いいかな！！？？』
いいか？と切島くんが上鳴くんと瀬呂くんに問うと、二人とも行ってこいと笑って背中を押していた。
私は二人にお礼を言って、朝のホームルームまでの20分を彼から頂くことになった。
着いたのは屋上だった。
そこに設置してある椅子に私と切島くんは座った。
切島「んで、どうしたんだよ」
切島くんはまた何かあったんじゃないかと不安そうな顔だった。
『かっちゃんさ、彼女 _______________ 実乃里さんと別れたんだって』
切島「マジでかぁ……でもよ、緋龍的にはいいんじゃねぇのか？」
切島くんはポカンとした後そう言った。
うん。
切島くんの言う通りだった。
でも。
でも、
『かっちゃん、すごく寂しそうだったんだ。なんか喜べなくて……だけど私は別れたのを良いことにかっちゃんの優しさに漬け込んだの。
土曜日だって本当は一歩でもみんなを追い抜きたいから学校に行きたかったはずなのに』
それは……という切島くんの言葉を制する。
『私が、かっちゃんの邪魔になってる。枷になってる。そんなの、嫌なんだ。ずっと。ずっとずっとずっとNo.1に憧れてきたの知ってたから』
完膚なきまでの一位。
いつだってかっちゃんはそう言って、堂々と勝負しない奴を拒んできた。
かっちゃんは、本気だった。
その目に惹かれた。
なのに、その邪魔をしているのは
私だ。
『だからね、切島くん。私、かっちゃんを好きなこと辞めるんだぁ』
あくまで、なんでもない様に。
なんでもない様にしないと、泣いちゃいそうだから。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 869人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なつめ(プロフ) - 湊真さん» コメントありがとうございます！うわぁぁぁぁぁぁぁ！嬉しいです！他作品もよろしくお願いします！ (2020年2月9日 10時) (
レス) id: dca3be50ef (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - 爆豪推しさん» コメントありがとうございます！後日談、書いてみようかと思います！しばしお待ちください！ (2020年2月9日 10時) (レス) id: dca3be50ef (このIDを非表示/違反報告)
湊真(プロフ) - 久しぶりにＭＨＡ関連で号泣しました・・・！！お疲れさまでした！！ (2020年2月9日 9時) (レス) id: e706ac4195 (このIDを非表示/違反報告)
爆豪推し - とても面白かったです！！ その後の事が気になります！！ (2020年2月9日 8時) (レス) id: 21ba795355 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - 桜ひかりさん» コメントありがとうございます！頑張ってみます！！ (2020年2月8日 20時) (レス) id: dca3be50ef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なつめ | 作成日時：2019年12月15日 17時
