幼なじみが落とそうとしてくる。その2【五条悟】

74. ずるい ページ30

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本当のことなんて、誰にも分からない。
ただ、私はマイナスの方に賭けただけであって…。



顔だけ、悟の方へと向ける。
不安で、落ち着かない気分を掻き立てられる。

悟と目が合ったが、彼は表情を変えずに目を合わせてきた。



『……悟はずるい。
そうやって私を共犯者にする。』

「ずるいって何だよ。
それを選択するのはAで、俺じゃねぇし。
俺は誘ってるだけ。」

『そこがずるいって言ってる。』

「じゃあ、Aに選択させなきゃいいわけ？」



ドンッ



背中に感じる、硬い床の感触。
視線の先には天井。
天井と私の間にいる悟。
彼は、私の顔の両脇に両手をついている。

____何が起こったかまで理解するのに、数秒もかかってしまった。



悟に、押し倒されている。



「それなら、最初からこうすればよかったのかも。」






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