56.フワフワ ページ10
「位置について、よーい…
パーン…!
短距離専門だったけど長距離も好きだ。
何も考えずに、走ることだけに集中できるからだ。
今日、体育があってよかった。
「Aのことはぜーんぶ覚えてるよ。
ずっと好きだから。」
「Aは俺のものだからね。」
「好きだよ。」
「いつもみたいに言い返せばいいのに、何で言い返さないの?」
あれ…何で無一郎のこと考えちゃうんだろ…。
分からない。
フワフワする…。
ガクンッと体の力がいきなり抜け、視界がぐらりと揺れ、ドサッと音を立てて倒れてしまった。
「キャーッ!」
「A!?」
「Aが倒れた!!」
周りは騒がしいのに、その声がどんどん遠のいていく。
意識を失うって、こんな感じ…か………。
____________
医務室__
意識がどんどん覚醒していく。
ぼやぁっと目を開けたと同時に、視界の端に誰かがいるのが見えた。
長い髪の毛……カナヲ…?
あ…違う…。
『無一郎…?』
「あっ…!
目、覚めたんだね。」
ベッドのそばにあった椅子に座っていた無一郎が、私の声に反応して覗き込んできた。
まだ意識が朦朧としているせいか、彼の顔がぼやけて見える。
「倒れたって聞いたから…。
大丈夫?
心配したよ。」
眉をハの字にしている。
心配してくれていたのが嬉しくなり、またきゅうっとなった。
「疲れが溜まってたんじゃないかってさ。
無理しないでよ。」
すりっ…と指の腹で頬を撫でてきた。
撫でられた部分が熱い。
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優衣 - 無一郎がかっこよくてずっと心臓がドキドキしっぱなしでした♥️ (5月8日 10時) (レス) id: 95d1cd5894 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - 竈門夜蝶さん» 仲間!!高いけど可愛いんよ!貢いでまう…。時計もかわいいやろー?\(^o^)/ (2020年7月22日 22時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - かすみんさん» もっと舞い上がらせるぜ!! (2020年7月22日 22時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - むいくん推しさん» やっとやで!お待たせしました!!続編がんばる(ちゅ (2020年7月22日 22時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - マナフィさん» ありがとうございますぅ!!好き!!(ぶちゅ (2020年7月22日 22時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔夜 | 作成日時:2020年7月12日 20時