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76.チャンス ページ30

グイッと腕を引っ張られ、部屋の中にIN。
前に来た時(玄関先だけど)は、あまーーい匂いが漂っていたけど、今は無一郎の匂いだけ。
あ、変な意味ではないですよ!?



「何か飲む?」

『いや、大丈夫…。』



ソファーの端に小さく座っている私は、声も小さかった。
初めて無一郎の部屋に上がった。
意外とシンプルで、余計なものは何も置いていない。
それから、寝ていてしわしわになっているベッドを見た。
今までここで……うわ、想像しちゃった。
最悪。



「何見てるの?」



いつの間にか私の隣にぴったりと座っていた無一郎は、スルリと腰に手を回してきた。
驚いて肩を震わすと、「ふふ。」と笑った。



「俺の部屋、変わったもの何もないでしょ?」

『そ…だね。』



バクンバクンと心臓が脈打っている。
冗談じゃなくて、本当に口から出そうだ。



『あのさ…離れてほしい…。
風邪うつるかもしれないから…。』

「えー…マスクしてるよ?」

『ほんと、もう…。』



グググと、無一郎の胸を押す。
でも、ピクリとも動かない、いや、動いてくれない。



「俺の質問に答えてくれたら離れるよ?」



無一郎は、コテンと首を傾げた。
うーわ、あざとーーい。
私はため息をつき、『分かった。』と答えた。



「松島くんと、クリスマス過ごすの?」



その質問が来るとは思っていなかったので、ヒュッと音を立てて息を吸った。
私の様子の変化に気付いた無一郎は、両手で腰に手を回してきた。



「誘われたって言ったよね?
返事したの?」

『まだ…してない…。』

「で、どうするの?」



無一郎は真っ直ぐな目で私のことを見ている。
その目は私を捉えて放さない。
今が素直になるチャンスだ。



『クリスマス…無一郎と過ごしたい…。』

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設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎 , ふろふき大根   
作品ジャンル:恋愛
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優衣 - 無一郎がかっこよくてずっと心臓がドキドキしっぱなしでした♥️ (5月8日 10時) (レス) id: 95d1cd5894 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - 竈門夜蝶さん» 仲間!!高いけど可愛いんよ!貢いでまう…。時計もかわいいやろー?\(^o^)/ (2020年7月22日 22時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - かすみんさん» もっと舞い上がらせるぜ!! (2020年7月22日 22時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - むいくん推しさん» やっとやで!お待たせしました!!続編がんばる(ちゅ (2020年7月22日 22時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - マナフィさん» ありがとうございますぅ!!好き!!(ぶちゅ (2020年7月22日 22時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朔夜 | 作成日時:2020年7月12日 20時

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