CHUDOKU

33. ページ33

｢·····彼氏じゃないの？

でもA、好きな人いるんじゃ·····｣





『好きな人に、されたの。付き合ってはないよ。』





私がそう言うと、優希先輩は全てを察してくれたようで。




｢·····だから寂しそうな顔するわけね｣




『ばかみたいでしょ、私。』




優希先輩は優しいから、そんなことねーよってすぐフォローしてくれた。





｢でもそいつ、本当にAのこと、なんとも思ってないのかな｣




『·····え？』




｢俺だったら、なんとも思ってない子にそういうことはしない。

·····そういう関係なら、特に。｣




Aのこと、特別なんじゃないの、なんて、優希先輩が言うから。




『っ·····、やめてよ、私以外にもそういう子絶対いるって·····』




｢まあそれはわからないけど。でも、そんななりふり構わず自分の印つけるようなやつなわけ？｣




それは違う。だっていつも一夜限りの関係だった。

好きになられたら困るのに、跡なんてつけないでしょ。

·····じゃあ、なんで？


なんで私には、するの？


ねえ太輔、



私、期待しちゃうよ。

34.→←32.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す