【第五人格】箱に閉じ込められた... (ページ4)

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納棺師(通常衣装)の場合ページ4

イソップside

目が覚めると何故か箱の中にいた。

(え...ちょちょ)

僕の下にはAさんがいて世間で言う床ドン状態であった。

よくAさんとゲームをするから分かるが蘇生人形のメイクでとても睫毛が長かったり、頬が赤かったり、唇にハリがあったりと。

観察をしているのだ。

だがやはり僕にも対人恐怖症というものがありいくら彼女であろうと人間だからか、怖い。

(起こした方がいいのだろうか...)

そっと頬に触れるとうっすらとその目が開いた

「...！？」

『...イソップ？...あははーイソップだーイソップがこんなに近くにいるなんて夢みたーい。』

Aさんは僕の頬をむにむにも揉んでいた

「あの...Aさん...夢ではありません...ちゃんと起きてください...」

僕の声に3秒程固まっていたAさんは一気に目を見開きポツポツと顔に冷や汗を帯びていく。

『イソップなの？...』

「はい」

『あのイソップ？』

「はい」

.......

『ご...！ごめんね！！ごめんごめんごめん！』

手を前にして必死に謝るAさん。
そんなに謝られると何だかモヤモヤする。

『わ...私てっきり夢だと思って...だってイソップがこんなに近くにいるなんて...だって...』

もごもごとするAさんはうっすら涙目だった。

「...Aさん僕は気にしていません。大丈夫ですよ。」

『本当に！？良かったぁ...』

それよりも何よりこの体制がきつい。そろそろ腕が疲れてきていて、でも腕を離すとAさんに寄りかかってしまうわけで...

それにAさんの香りを直に嗅いでしまっているからか何となく、恥ずかしい。

『イソップ...？その体制大丈夫なの？別にイソップなら寄りかかっても大丈夫だよ。』

「...お言葉に甘えてもいいでしょうか？」

『うん。いいよ。』

「すみません...」

ゆっくりと腕をおろしてAさんの上に乗っかる。人形と違い女性の体は...その...なんだか...。うん。

『良かった。なんだか私、イソップに嫌われているかと思った』

「なぜ...！」

バッと顔を上げると鼻と鼻がぶつかる
慌てて顔を下げるとAさんからクスクスと笑い声が聞こえる。

『だって、目が会わないし、あったらすぐに逸らすからさ。』

「...僕、対人恐怖症で...」

『あっ！そういえばそうだったね。』

何となく僕自身で話せている感じがして落ち着いていた。

「Aさんは...その...！好き...((

言いかけている最中に鹿のフックが飛んできて箱が壊されたのであった。