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032.明細 ページ32





「っ……グスッ……、はぁ……」





ハイボール缶を開けては空にして、開けては空にしてを繰り返す。

退所して、今まで溜まっていた不満やストレスが綺麗さっぱり涙とともに流れていくような感覚

退所する条件として提示された







【報道をしっかり根から否定する】







最後までバカでアホな事務所だった。







止まらない涙に、私は逆らうのをやめた。
公園のベンチで1人夜空を眺める。






結局リリースするだけして無駄になってしまった大事なデビューアルバム。





今まで支払われなかった出演料





全てよく分からないまま終わってしまったけど




__増田「心を痛める前にやめた方がいいと思うよ、ボイター事務所」




このストレートな言葉が、私に決断力を与えてくれたんだ。









「ふぅ……。」








フリー。
俗に言う一匹狼となった私は
この業界でやっていけるのか、先の見えない恐怖が背中にのしかかる。







Aありがとう。無事に事務所を退所したよ。
俊樹ラジオ聴いてた







俊樹に会いたい

この時の弱った私は、確かにそう思った。

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作者名:にむ | 作成日時:2021年9月8日 13時

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