【実.況.者】社内恋愛禁止

０４。キヨと看病 ページ9

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「んー…なんか今日、寒くない？」



「え？ってかおれ暑いんだけど」




朝からずっと寒気が止まらない。

レトくんはあちーと言いながら、部屋の冷房を少し抑えようとエアコンの方に向かうので、それはさすがに申し訳ないなと思い席を立つ。


風邪、引いたかな…



「ごめん…ちょっと部屋出るね」


「大丈夫？…あっ、キヨくん！休憩行くならハッシーもつれてって」


「あ、はい…」


「ごめんね、頼んだよー」



頭がボーッとするなあ、と思いながら扉に向かうと一瞬フラついてしまう。あ、倒れると思った時に左腕を掴まれた。キヨくんの声が聞こえてくる。



「っと、大丈夫っすか」


「うん、っ…ごめん、ありがと…」


「…ちょっとすみません」



ふわ、と体が浮いた感覚に頭の理解は追いつかない。起きなきゃ、その思いに反して意識は手放された。



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目がさめると、休養室にいた。部屋には誰もいない。窓がないこの部屋は少し異質で苦手だった。上体を起こすと頭に痛みが走る。




「う…どうやってきたんだろう…」



そう呟くのと同時にゆっくりと扉が開いた。



「…あ、まだ寝ててください」



スマホを見ながらコンビニのビニール袋を片手に入ってきたのはキヨくんだった。

すぐにほら、横になってと無理やり横にさせられる。



「…もしかして、ここまで運んでくれた？」



「っす。」



ありがとう、と言うと同時にまた頭の痛みに襲われる。



「大丈夫…じゃないっすよね。これ」




キヨくんはそう言って冷えピタを取り出す。





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