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第二十二話 ページ23

三度目だ……また呪霊に身体を乗っ取られた。
呪霊に身体を乗っ取られると前に見た夢の続きなようなものを見る。

歩道にトラックが突っ込んできて、隣の男の人が僕を突き飛ばし、助けた。

顔は靄がかかって全然見えない。

僕が突き飛ばされたすぐに僕の隣にいた男女はトラックにはねられた。

グチャッと骨や肉が潰れていく音が聞こえて…とても怖くてそして何故か…とても悲しかった。

次に視界が暗転して、目の前の視界が鮮明になると、箱の前で僕は座っていた。

頬には涙が伝っている。ここがどこかは分からないが…葬式でもやっているのだろうか…

目の前を見ると、箱の上には見慣れた写真が二つ置いてあった。

母さんと父さんの写真だ…じゃあこれは母さん達の葬式なのか?

また視界が暗転した。次は僕が死にかけた時の場面だった。

この時はよく覚えてる。ボールを追っかけて道に飛び出して、車に轢かれそうになった。
あの時は車のブレーキがギリギリ間に合って轢かれなかった

道に出た瞬間、左側から車が突っ込んでくる。本当にブレーキは間に合ったのだろうか…スピードは少なくとも60kmは出てるし、何より運転手は携帯を弄りながら運転をして、前を見ていない。

轢かれると思ったその時、車に黒い靄がまとわりつき、車が止まった。
黒い靄があの時、僕を守ってくれていたのだ。

思い出した…僕はこの頃からこの黒い靄が見えるようになりだした。
あの頃はただの不気味な存在と思っていたが、僕を守ってくれていたとは思わなかった。

また暗転した。この時は…僕が始めて黒い靄に乗っ取られた時…初めて人を殺した日だ…

殴られ蹴られ…やめてくれ…僕は君達を殺すつもりはない!やめろ!僕の身体を乗っ取るな!

黒い靄が僕の身体にまとわりつく。
やめろ…やめろ!その人達を殺すな!
そう願った瞬間に男達は肉塊に変わってしまった。

あぁ…やめてくれって言ったのに…なんで…僕にまとわりつくんだ…

男達の後ろには五条さんが立っていた。僕はここで意識が無くなったが、今回はしっかりと意識がある。
どういうことだ?

「君が……いや貴方達が特級過呪怨霊…一条夫妻だな」

耳を疑った…五条さんはこの呪霊の正体を知ってた?
いや、それより一条夫妻って…?

そして微かに僕の意志とは関係なく、僕の口が動く。

「息子…に……手を……出すな!」

そこで視界が暗転して、暗い空間にまた閉じ込められた。

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設定タグ:呪術廻戦 , アニメ , ジャンプ   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:ハクスイ | 作成日時:2019年7月2日 5時

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