中に居るモノ ページ43
カルナside
白と話をしていた時
視界にオレンジのナニカ────とんでもない量のチャクラが見え、視線を移すと
そのチャクラはナルトから漏れ出ているものだった
「ｯナルトお前、一体どうsｯ!?」
「どうした」そう言おうとした私だが
急に腹の奥が
焼けるように熱く、中で何かが暴れているかのように痛くなり
その場に蹲ってしまった
そして
驚きつつも、心配そうに駆けて来る白の姿を最後に
意識を手放した
・
「ｯﾂ...」
ﾋﾟﾁｬﾋﾟﾁｬと水の落ちる音だけが聞こえるこの場所
気が付くと私は
白の術の中では無い知らぬ所へ来ていた
「なに、此処...」
暫く歩いて探索してみるが、大して景色は変わらず
静まり返った空間に、水音だけが響くこの場所が不気味に思え
思わずその場にしゃがみ込んだ
その時
目の前に見える暗闇の中から
ゾッとする程冷たく、光のない大きな青い目二つが
此方を見ているのに気が付いた
「ｯ、うわｧｧｱ"！！！」
この状況、心境でその目を見たからか
何とも間抜けな声を出して盛大に尻餅を着いてしまった
「...だ、誰アンタ」
だが直ぐに立ち、素早く距離を置き
何事も無かったかのように問う
「相変わらず、こんな糞餓鬼が俺様の器とはな...」
大きな目に続いて今度は
大きな口が姿を表す
そこからは
低く、唸るような声がした
「器...？
...ｯ！もしかしてアンタg「バケモノ」...え？」
「お前の思う通り俺様はお前の"中に居るモノ"だ
だからお前の事は何でも直ぐにわかる」
"中に居るモノ"
それはつまり世間が言うバケモノ────尾獣を指すものだろう
「お前、今の体であの九尾の餓鬼を止めれるとでも思っているのか」
「ｯ、なんでその事を...」
「言っただろ、俺様はお前の事なら何でも知っている
お前の考える事や思う事、五感は全て俺様に繋がっていると思え」
...気持ち悪い。
「仕方ないだろ、俺様だってお前の事などクソ程どうでもいいわｨ」
試しに"気持ち悪い"、と心の中で思ってみると
反応されたので
コイツの言ってる事は本当なのかもしれない
「ｯﾂ！！」
一先ず状況を整理しようと考えていると突然
見るからに邪悪な青いチャクラが私の体に巻き付いてきた
「どうした...俺様のチャクラだ
遠慮なく受け取れ
そして
早くその体を
オレサマニヨコセ────」
・
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作者名：星音 | 作成日時：2019年2月8日 21時
