筋 ページ14
Noside
「あの噂の事を言うて事はサスケもその噂信じてるの？」
サスケが大人しく座ったのを確認すると
カルナは再び空を見ながら口を開いた
ｻｽｹ「本当かわからねｪから聞いてんだ。」
「…先に答えとくと
私もその噂、本当かしらない」
サスケはほんの少し残念な表情をする
「なんで私にその噂の事を聞いたの？」
ｻｽｹ「お前の兄がイタチと手を組んでたかもしれねぇんだ
なら、ソイツはイタチの居場所を知ってる可能性がある
だから俺はソイツに会いたい
アオラの居場所が何処か、妹のお前なら知ってると思ったからだ」
サスケの目は怒りと憎しみで満ちている
それは空を見上げているカルナでも分かった
「確かに私に聞けば噂の真偽が分かったかもしれないし
アオラにも、うちはイタチにも会えたかもしれない
でも、
仮に私がソレを知っていたとして
そのまま正直に話す、て言う証拠はどこにある？」
自分を睨みつける様に見るサスケの視線などお構い無しに続ける
「所詮噂は噂だし、人からの情報はただの情報
なんの根拠も無い噂だし、何の保証も無い情報なの
その噂や情報のせいで
誰かや自分が不幸になったら？
夢も野望も望みも何一つ叶えられず、ちっぽけな噂一つ情報一つに惑わされて振り回されて
自分、他人の人生を犠牲にしてもいいの？
その噂、情報が
偽られたものかもしれないに」
青い瞳がサスケを見つめる
「私達がすべき事は
噂話の真偽を他人に聞くことじゃなくて
"その噂が本当なのか"
そして、
"あの事件の真実は一体何なのか"
それを本人である兄達に直接会って
自分の耳で、心で
聞くべきなんじゃない？
他人に偽られた言葉じゃなくて
本当の、
"真実"の言葉を──────」
「ま、これは私の意見だけど」と言い残しカルナは去って行く
カルナがこんなにも多くの言葉を話すのを見たのが初めて、と言うのに驚いたのもあるが
自分より2つ下、
まだ10歳のカルナの考えが余りに筋の通った考えだった為
"狼祠カルナ"についての興味が湧いたのだろうか
残されたサスケは一人
カルナが居た場所をじっと見つめていた
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作者名：星音 | 作成日時：2019年2月8日 21時
