16話 ページ18
旧校舎へ走り去って行く寧々ちゃんを見送って、私はアオちゃんを守る為に一緒に行動していた。
「 ねえねえ、アオちゃん…、何で私たちの物は無事だったのかな… 」
他のクラスは平気なのかと2人で黒板や観葉植物、ロッカーに机等、色々探検しながら聞いた。
アオちゃんも不思議に思ってたらしく、何でだろうね？と頭を悩ませていたので、隣のクラスへ移動しようと提案し、足を運んだ。
「 こっちのクラスも大丈夫そうだね…
何で私たちのクラスだけ…？」
「 んー、とりあえず自分のクラスに戻ろっか 」
優しく微笑みかけてくれるアオちゃんを尊く思いながら、自分のクラスへ戻る。
すると茜くんがアオちゃんへ、やれどこへ行っていたんだだの、やれ僕を連れて行けだのうるさかった。
相変わらずアオちゃんセコムだなぁ…と苦笑いした時、どこからともなく女の子の笑い声とカチコチカチコチと異様に早い時計の針の音が聞こえた。
何の音だろうと口にしようとした時、廊下の方からパリーンっと窓が割れる音がした。
ガラガラと教室のドアを開け、廊下の様子を確認すると、そこには寧々ちゃんと源くん、それに花子さんがいた。
アオちゃんがそんな私に疑問を抱いたのか、教室の外へ出て、寧々ちゃんの姿を確認すると、彼女へ声をかけた。
「 ねーねちゃんっ、旧校舎の方に行ったと思ったのにどうしたの？」
「 あ…葵… 」
花子さんと源くんに気まずさを覚えつつも、2人を視界に入れまいと視線を泳がせてアオちゃんの後ろに隠れた。
「 Aちゃん？
どうしたの？」
「 Aさん…？
アオちゃんの後ろに隠れるなんてよっぽど怖いんだろうね？？？
でもアオちゃん盾にしようなんてそうはいかないよ？」
「 別にアオちゃん盾にしようとかしてないし！！
寧々ちゃんとアオちゃんは私の命かけても守るって決めてるしー！」
んべっと茜くんに舌を出し、ふんっと睨みつけると、アオちゃん専用セコムはそんな私を憐れむような視線を向けた。
やいのやいのと私たちが言い合いしている時、寧々ちゃんが悲鳴をあげながらよろけた。
「 寧々ちゃん！？」
私と茜くんは源くんに支えられている寧々ちゃんの方へ視線を向け、ぎょっとした。
わたわたと心配する私たちを他所に、ふーっと溜息をひとつつくと、いきなりアオちゃんの手首を掴んで壁に押し付けた。
「 私になにか隠してること…、なぁい？」
そう問いかける親友の顔はいつもと違うように見えた。
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人参ぱんつ(プロフ) - yamiさん» お返事遅くなってしまい申し訳ありません、とても嬉しいお言葉ありがとうございます、頑張らせていただきます！ (2020年8月21日 18時) (
レス) id: a7aebfbb6e (このIDを非表示/違反報告)
yami - 凄く面白いです！更新頑張って下さい。 (2020年7月28日 12時) (レス) id: 0abcc7321c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：人参ぱんつ | 作成日時：2020年4月22日 1時
