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孤独 ページ10

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『ただいま』


返事など帰ってこない。


母親はスナックで働いていて、夜は帰ってこない。


父親はわたしが物心つく前に出ていった。


テレビをつけようと思うと、ケータイがなる。


万次郎の文字が見え、電話に出る。


『なに?』


「ちゃんと家帰った?」


『そんな確認のために電話かけてくるとかアンタ暇人なの?』


「帰り道暇だったし」


『あっそ』


「日曜ヒマ?」


『暇じゃないけど何?』


「ちょっと付き合ってよ」


『むり』


「今日のお礼って事で、な?」


そう言われると、何も言えなくなった。


『わかったよ』


「じゃあ昼頃迎えに行く」


迎えに行くってどこにだよ、なんて思いながら、わかったと返事をした。


電話を切って、ベッドに寝転ぶ。


さっき寝たはずなのに、睡魔に襲われまた眠りについた。


日曜まではバイト三昧で、休む時間なんてなかった。


欲しいものがあるわけではない。


家に居ると息苦しい。
はやくこの家を出たいだけだ。


バイトが終わってヘトヘトでも、母親の店を手伝わされる事もある。


母親からは給料なんて貰えないが、客からチップとしてお金を貰うことはある。


仕事中の母親は男に媚びを売り正直気持ち悪い。
仕事が終わると、母親の彼氏が迎えに来て彼氏の家に母親は帰る。
だから、仕事があろうとなかろうと基本母親は家に帰ってこない。


こんな生活からいつになったら、抜け出せるのだろう。


忙しい日々はあっという間にすぎて、万次郎との約束の日になった。


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設定タグ:東卍 , 東リべ , 佐野万次郎,マイキー   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:もあ | 作成日時:2021年6月9日 12時

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