"自称" 陰キャは愛されたい

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『…そ、それはどういう？』

「ん？分かんないならいい」


相変わらず大人びてる薫。たまに私には理解不能なこと言い出すから困るんだよね。憮然とした態度の私を無視して薫は「てかどこ行く？日曜」と話を変えた。

…そうだそうだ。話が逸れすぎた。


『んーどこがいいだろ。遊園地もいいしー、映画館もいいしー。あ、ピクニックもしたい！』

「どれか1個な」

『えーーー』


私を見て薫が微笑んでるこの画。私の方が2つも年上だって言っても誰も信じないよね。私も信じられないもん。


『んー、あ、水族館は？！』

「どこでもいいよ俺は」


人任せの薫に不満そうな私の顔を見て「どうせAちゃんの行きたいとこになるじゃん」って。…さすが薫だてに私の幼なじみやってないわ。私のこと分かってる。


『じゃあ水族館ね！決まり！』

「ん。…すげえ楽しみ」


薫の甘い声が部屋に響く。これ薫のファンに聞かれてたら殴られるじゃ済まないだろうな…と考えて身震いする。


「あとで遊園地が良かったとか言わないでね」

『言わないし！何よ偉そうに！』

「偉そうじゃなくて、偉いんだよ」



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