▽ ページ34
♡*.+
「あれ、Aちゃん」
『…ああ、薫！久しぶり！』
「やっぱ相変わらず気付くの遅いな(笑)」
駅で電車を待っていると、話しかけてきたのは薫だった。今日のサッカー部は珍しくオフみたいで、こんなまだ明るい時間帯に薫と鉢合わせることは珍しい。
「なんか今日元気なくない？」
『え？…そ、そうかな』
「もうその返事が元気ないし」
………………………
薫は私の変化によく気が付く。私がいくらバレまいと表情を取り繕っても、彼の前では意味が無い。余計に怪しまれるだけ。
「…てか、今日オフなのに純也くんと一緒じゃないんだね」
その何気ない言葉に、胸が酷く疼く。そうだ。私が今直面しているのは、まさにその伊東に関することだからだ。
『別に、いつも一緒ってわけじゃないよ』
「ふーん。……この前は純也くん家行ってたのにね」
ジロっと横目で睨まれるから思わず縮こまる。「あの件はゴメンなさい…」と項垂れると「別にいいけど」の一蹴り。シラを切ってる薫ほど怖いものはないんだよ…。
「純也くんとケンカでもしたの」
『え？違うよ、』
「じゃあ何？何でそんな落ち込んでんの」
『そ、それは』
なんて言い訳しようか。
伊東が最近佐伯さんとばっかりいるから急に孤独になって、でも私はただの友達だから行かないでなんてワガママも言えなくて困ってるの。…なんて、言えるわけない。
焦りまくって「えーっと、えっと」を繰り返していると。
「…あれ純也くんじゃない？」
え？という間抜けな声と同時に顔を上げると、反対側のホームに、間違えるはずもない。そこには伊東と、その横で微笑む佐伯さんがいた。
♡*.+
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 660人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ribbon(プロフ) - あおりんごさん» コメントありがとうございます🥹わーー嬉しいです( т т )温かいコメントのおかげで頑張れます😭 (10月28日 22時) (
レス) id: a3e5a81cf2 (このIDを非表示/違反報告)
あおりんご(プロフ) - ほんっっっっとうに好きです！！！もう何往復もしちゃいました、、更新楽しみに待ってます！ (10月28日 21時) (レス) id: 022efa8691 (このIDを非表示/違反報告)
ribbon(プロフ) - yamaguti1994さん» 何度もコメントありがとうございます〜！恋のバトル楽しみにしててください🥰笑 (10月23日 23時) (レス) id: a3e5a81cf2 (このIDを非表示/違反報告)
yamaguti1994(プロフ) - 純也ターンきたー！！これから主人公ちゃんとどう進展していくのかこれからが楽しみです💕三苫と純也の恋のバトルの展開もワクワクしてます笑次の更新楽しみにしてます！！ (10月21日 7時) (レス) id: b997013bfa (このIDを非表示/違反報告)
ribbon(プロフ) - okuraさん» お待たせしてすみません！応援の言葉本当に励みになります…🥲🥲 (10月21日 0時) (レス) id: a3e5a81cf2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ribbon | 作成日時：2022年12月17日 21時
