上上吉の九人九色 (ページ14)

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sk side

sk｢にゃー、疲れたぁー｣

帰ってきて制服のままベッドにダイブすれば横には嫁の抱き枕

それを自分の方に引き寄せて握る

分かってたんだけどなぁ、

あんなこと阿部ちゃんに言っても困らせるだけだって

阿部ちゃんは優しいから、あの場でできる最善の答え方をしてくれた

sk｢俺だってどっちも大切だよ…｣

阿部ちゃんと一緒に過ごした中学時代はほんとに楽しかった

正反対みたいな俺らだからこそずっと一緒にいられたし一緒にいて楽しかった

俺ができない考え方を阿部ちゃんは持ってて阿部ちゃんにない発想力を俺は持ってた

すごく楽しかったしできることなら阿部ちゃんとまた馬鹿騒ぎしたい

だけど今の須野高のみんなの事も大好きだから

俺のことを受け入れてくれたいわふかにも感謝してるし

先輩としても友達としても俺の事を慕ってくれるラウールのことも大好きだ

まあ最初は俺の超高いテンションに戸惑ったりもしてたんだけどね笑

正直ね、佐久間さんは別に雪城のことそんな嫌いなわけでもないから

確かにライバル校なのは事実だけど俺たちがなんか気に食わないことされたことないし

須野高と雪城高が組んじゃえば超最強なのになぁって思ったこともあるんだよねぇ

sk｢ぬぁーー、難しいわっかんねぇ！｣

1人で叫んだのを見てたかのように横でスマホが鳴った

何事かと見てみれば相手はふっか

sk｢おっちー！どしたの？｣

fk｢や、俺の鞄に佐久間のイヤホンなんか入ってたんだけど｣

sk｢えー！なんでなんで！いつ盗んだの！｣

fk｢盗んでねぇよ！お前が間違えていれたんだろ！｣

sk｢にゃはっ、そうかも笑明日もらうわ〜、ありがと｣

fk｢おー、、佐久間なんかあった？｣

ふっかの声に一瞬声が詰まる

ほんと人の変化に敏感すぎんだよね〜

sk｢なーんにも？｣

fk｢...そ、なんかあったら言えよ｣

そう言って一方的に切られた電話

電話の深澤無駄に声いいのほんとやめてほしいわ笑

sk｢さんきゅー、ふっか｣

スマホからは通話終了を告げる合図が響いてたけど

スマホを耳に当てたまま呟いてみた